メディア事業部を作るIT企業は失敗する

メディア事業部を作るIT企業は失敗する

当社ではメディアサイト構築も行なっていますが、その関連で時折、“メディア事業部”を作ろうとするIT企業からご相談をいただきます。

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ちなみに“メディア事業部”とは、メディアサイトやキュレーションサイトなどを運営してアクセスを集め、主に広告収入を得る事業のことです。

IT企業ではホームページを自社で安価に作れることを生かし、多くのインターネットコンテンツ(メディアサイトやキュレーションサイトなど)を作ってアクセスを集めて、広告収入による安定経営を目指したい、という考えをお持ちの場合が多く、さらなる事業拡大の柱として“メディア事業部”を設置するケースをよく見かけます。

最近では、クラウドサービスであらゆるジャンルの記事ライティングを安価にしてくれますし、自社のリソースでサイト制作をしていけば、検索経由で大量にアクセスを集めることができると考えるのですが、こういった“メディア事業部”は多くの場合、失敗してしまいます。

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ここで、“メディア事業部”の収支を考えてみましょう。

例えば、“メディア事業部”を作る場合、メディアを構成する記事を書くライターはクラウドサービス上で調達するとしても、まずメディアを運営し、記事を更新する人員を確保しなければなりません。

そして、人員を確保して記事を更新していくと、確かに検索経由でアクセスは増えていきますが、その増加度合いは通常限定的です。

一昔前にコンテンツマーケティング(インターネットコンテンツを大量に作ってアクセスを集めるマーケティング手法)の黎明期であればいざ知らず、多くの企業が日々大量にインターネットコンテンツを作っている状況では、コンテンツを検索上位に表示させてアクセスを集めるのは至難の技になってきています。

SEO技術を持っていないと、コンテンツを作るだけで自然にアクセスが増える時代は既に終わったと言って良いでしょう。

さらに、SEO技術を持っているIT企業なら大丈夫かというとそうでもありません。実はメディアサイト運営は驚くほど儲かる事業ではありません。

例えば、月100万PVを生み出すメディアサイトを作り出すことができても、そのサイトからの広告収入は月に30〜80万円ほどにしかなりません(生み出す金額はサイトのジャンルによって左右されます)。ある程度の規模感で“メディア事業部”を立ち上げてしまうと、簡単に赤字になってしまいます。

つまり、メディアサイトやキュレーションサイトの運営は、大きな規模にしていくには向きにくい事業だと言えるでしょう。既存の附帯事業としてメディアサイトやキュレーションサイトを運営するのは“あり”ですが、一つの事業の柱としてメディアサイトやキュレーションサイトを運営した途端に成功確率が大きく低下してしまいます。

では、どうやったらメディアサイトやキュレーションサイト運営事業(“メディア事業部”)を成功させることができるのでしょうか?

  • 少人数の会社で実施する
  • SEO技術を社内で持っている
  • 本業と関連性が高いジャンルのサイトを運営する
  • 広告収入だけでなく、本業とシナジー効果を生み出す運営を行う

    こういった点をクリアすることが必要だと思います。

    できるだけ本業から逸脱しないようにしながら、補助的にメディアサイトやキュレーションサイト運営事業を行なっていく。そして、メディアサイトやキュレーションサイトを活用しながら本業の幅を広げていくことが、“メディア事業部”成功の鍵となるでしょう。

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