共謀罪法案(テロ等準備罪法案)を簡単解説!

共謀罪法案(テロ等準備罪法案)を簡単解説!民進党・共産党・自由党・社民党の野党4党による“森友学園騒動”の政治ショーもほぼ終わりに近づき、今国会の焦点とも言える「組織的犯罪処罰法改正案(別名、テロ等準備罪法案または共謀罪法案)」の審議が始まりました。

テロ等準備罪法案(共謀罪法案)により「テロの計画など準備行為に対して罪に問える」ようになったり、民進党・共産党・自由党・社民党の野党4党は、このテロ等準備罪法案を「共謀罪法案」と呼んで反対している、という内容は漠然と知っていますが、テロ等準備罪法案(共謀罪法案)は具体的にどんな内容なのか、よくわからなかったので調べてみることにしました。

まずは、肝心の「組織的犯罪処罰法改正案」自体を見てみることにしましょう。

テロ等準備罪法案(共謀罪法案)を知るのであれば、テロ等準備罪法案(共謀罪法案)の全文を見るのが良いのですが、新旧法案の変更点など内容がわかりにくかったため「組織的犯罪処罰法改正案」の要綱を以下に引用してみることにしました。


【組織的犯罪処罰法改正案 要綱】

第一 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の一部改正

一 目的
法律の目的に、「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約を実施するため」を加えるものとすること。

二 犯罪収益の定義
次に掲げる財産を犯罪収益に加えるものとすること。(第二条第二項関係)

  1. 財産上の不正な利益を得る目的で犯したイ又はロに掲げる罪(本法による改正前の別表に掲げるものを除く。)の犯罪行為により生じ、若しくは当該犯罪行為により得た財産又は当該犯罪行為の報酬として得た財産
    イ 死刑又は無期若しくは長期四年以上の懲役若しくは禁錮の刑が定められている罪
    ロ 別表第一(第三号を除く。)又は別表第二に掲げる罪
  2. 第一の三の罪の犯罪行為である計画をした者が、計画をした犯罪の実行のための資金として使用する目的で 取得した財産
  3. 第一の四の罪の犯罪行為により供与された財産

三 テロリズム集団その他の組織的犯罪集団による実行準備行為を伴う重大犯罪遂行の計画の処罰

  1. イ又はロに掲げる罪に当たる行為で、テロリズム集団その他の組織的犯罪集団(団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が別表第三に掲げる罪を実行することにあるものをいう。以下同じ。)の団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を二人以上で計画した者は、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、それぞれイ又はロに定める刑に処するものとすること。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除すること。(第六条の二第一項関係)
    イ 別表第四に掲げる罪のうち、死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮の刑が定められているもの 五年以下の懲役又は禁錮
    ロ 別表第四に掲げる罪のうち、長期四年以上十年以下の懲役又は禁錮の刑が定められているもの 二年以下の懲役又は禁錮
  2. 1イ又はロに掲げる罪に当たる行為で、テロリズム集団その他の組織的犯罪集団に不正権益を得させ、又は テロリズム集団その他の組織的犯罪集団の不正権益を維持し、若しくは拡大する目的で行われるものの遂行を二人以上で計画した者も、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、1と同様とすること。(第六条の二第二項関係)

四 証人等買収の処罰

  1. イ又はロに掲げる罪に係る自己又は他人の刑事事件に関し、証言をしないこと、若しくは虚偽の証言をすること、又は証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造すること、若しくは偽造若しくは変造の証拠を使用することの報酬として、金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処するものとすること。(第七条の二第一項関係)

    イ 死刑又は無期若しくは長期四年以上の懲役若しくは禁錮の刑が定められている罪
    ロ 別表第一に掲げる罪

  2. 1イ又はロに掲げる罪に当たる行為が、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われた場合、又は1イ又はロに掲げる罪が、団体に不正権益を得させ、若しくは団体の不正権益を維持し、若しくは拡大する目的で犯された場合において、1の罪を犯した者は、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処するものとすること。(第七条の二第二項関係)

五 その他
犯罪収益の拡大に伴い、没収保全、追徴保全及び国際共助手続の対象となる犯罪を拡大するほか、所要の規定の整備を行うものとすること。

第二 条約による国外犯処罰

第一の三の罪並びに組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律、爆発物取締罰則、暴力行為等処 罰に関する法律、児童福祉法、細菌兵器(生物兵器)及び毒素兵器の開発、生産及び貯蔵の禁止並びに廃棄に関する条約等の実施に関する法律及びサリン等による人身被害の防止に関する法律に規定する罪の一部につき、刑法第四条の二の例に従うものとすること。

第三 刑法の一部改正

第百九十八条(贈賄)の罪につき国民の国外犯を処罰するものとすること。(第三条関係)

第四 犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部改正

犯罪収益の拡大に伴い、捜査機関等への情報提供の対象となる犯罪を拡大するほか、所要の規定の整備を行うものとすること。(第十三条第一項関係)

第五 国際刑事裁判所に対する協力等に関する法律の一部改正

自己又は他人の管轄刑事事件に関し、証言をしないこと、若しくは虚偽の証言をすること、又は証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造すること、若しくは偽造若しくは変造の証拠を使用することの報酬として、金銭その 他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する ものとすること。(第五十五条関係)

第六 附則

一 この法律は、一部を除いて公布の日から起算して二十日を経過した日から施行するものとすること。(附則第一条関係)
二 この法律の施行に関し必要な経過措置を定めるとともに、関係法律について所要の規定の整備を行うこと。(附則第二条ないし第十一条関係)

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テロ等準備罪法案(共謀罪法案)と聞くと、何か新しい法律が生まれるイメージを受けますが、実は「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律」ということで、既存の法律を改正するということになります。

テロ等準備罪法案(共謀罪法案)のポイントは、何度か出てくる「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」にあり、テロリズム集団その他の組織的犯罪集団が重大犯罪を計画し、資金又は物品の手配、関係場所の下見などの準備行為をした時に罪に問われるというものになります。

具体的には、

  • テロリズム集団その他の組織的犯罪集団が、重大犯罪遂行の計画に基づき、資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為を行った
  • 重大犯罪遂行について、テロリズム集団その他の組織的犯罪集団に不正権益を得させたり、維持したり、拡大する目的の計画に基づき、資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為を行った

そういったときに罪に問われる内容です。

テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」と見なされるかどうかがポイントになりそうですが、通常の生活を営んでいる人であれば問題ないように思えます。過激派や政権転覆を目指すような集団に属している人にとっては大きな問題なのかもしれませんが・・・。

テロ等準備罪や共謀罪の法制化は、捜査共助や逃亡犯罪人の引き渡しが円滑迅速にできる「国際組織犯罪防止条約(TOC条約)」の締結とも密接に関係すると言われています。

すでに、北朝鮮を含む 187の国と地域が国際組織犯罪防止条約(TOC条約)を締結しており、国連加盟国で未締結の国は日本を含めて11カ国だけという状況になっています。

民進党の前身である民主党政権下において、テロ等準備罪や共謀罪の法制化なしでの国際組織犯罪防止条約(TOC条約)の締結を目指しながら、締結ができず現在に至っているわけで、東京オリンピックを控える中、テロ等準備罪や共謀罪の法制化は不可欠と言えるでしょう。

現時点で、テロ等準備罪法案(共謀罪法案)に賛成しているのは自民党・公明党で、対案を出す意向を表明しているのが日本維新の会、廃案を目指すのが民進党・共産党・自由党・社民党となっています。

基本的にテロは起こってから対処するのではなく、未然に防ぐことが重要だと思いますので、その意味でもテロ等準備罪法案(共謀罪法案)の形の良し悪しは別にして、重大犯罪に関わるテロ準備に対する法律は必要だと思われます。

立法府である国会において、民進党・共産党・自由党・社民党の野党4党は、単に廃案を目指すのではなく、自分たちが考えるテロ準備に対する法律について対案を出し合い、積極的な論議をしていってもらいたいものです。

マスメディアは偏向報道?・・・

テロ準備罪法案に見る〜マスコミの偏向報道」を見てみる

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