オズボーンのチェックリスト法とは?

経営に役立つ用語

オズボーンのチェックリスト法とは?

オズボーンのチェックリスト法とは

オズボーンのチェックリスト法とは、発想法の一つでチェックリストの各項目からヒントを得ようというものです。アイディアを創出するとき、物事にとらわれないで自由に発想することも重要ですが、それでもいい案が出て来ないときには、一種のフレームワークを使うことも必要であり、かつては一世を風靡したツールとも言えます。

オズボーンはニューヨーク生まれの実業家で、アイディア開発に優れた第一人者として知られています。大勢の人が集まって自由奔放にアイディアを出し合うメンバーによる発想の仕方としての「ブレーンストーミング」の開発者でもあり、同時にチェックリストの開発者でもあります。

オズボーンのチェックリスト法ですが、具体的には、次のように9つのポイントから、自分たちのテーマに基づいた点検・確認、あるいはヒントを得る、ひらめきを求めるというものとなっています。

1つ目は、転用ということで、新しい使い道はないか、別の使い道はないか、他の分野に適用できないというようなことを考えるための項目になります。
2つ目は、応用ということで、似たものはないか、何か参考にして真似をしてみれることはないかということになります。
3つ目は、変更ということで、色、形、音、臭い、様式、意味など、あらゆることを変えてみたらどうかという発想をすることです。
4つ目は、拡大ということで、大きくしたらどうか、強くしたらどうか、長くしたらどうか、厚くしたらどうか、時間の拡大や頻度を多くしたらどうかという視点で取り組むものです。
5つ目は、逆に縮小ということで、小さく、軽く、弱く、短くあるいは省略や分割、おろぬきなどを考えます。
6つ目は代用ということで、人や物、材料や素材、工法、動力、場所などを別のもので代用できないかを考えることです。
7つ目は再利用ということになります。要素、形、配置、順序、関係性などを変えてみたりして再利用ということを発想します。
8つ目は逆転です。上下反転、左右回転、前後転、順序入れ替え、ポジション入れ替えなどを行ってみます。
9つ目は、結合です。要素の組み合わせ、物の結合、ユニットごとの合体、目的ややり方の組み合わせなどになります。

オズボーンのチェックリスト法は、以上の9つのポイントからヒントを得ることになります。オズボーンのチェックリスト法の項目は、現代でも参考になるものが多いのですが、かつてほど使われなくなっています。

我が国においては、オズボーンのチェックリスト法は、小集団活動や改善提案活動が活発であった時によく使われましたが、トップダウン経営が主流になるにつれ、影を潜めてつつあります。

しかし、オズボーンのチェックリスト法は、発想法として参考になるものを沢山持っていますので、個人ベースで物事を考えるときなどに応用すると効果的ですし、チームで協力し合うときにも威力を発揮するでしょう。