御社にはシステム担当のブラックボックスができていませんか?

士業 経営豆知識

御社にはシステム担当のブラックボックスができていませんか?今回は、先日ある社長さんからECサイト(インターネットショッピングサイト)について相談を受けた話を書いてみます。

この社長さんの会社にはインターネット販売の部門があり、ECサイトを1人のシステム担当者が運営しています。人的なリソースが少ない中小企業において良く見る光景ですが、大きな問題点が潜んでいました。

通常、ECサイトは、オープンソースというソフトウェアの設計図にあたるソースコードを無償で公開、誰でもそのソフトウェアの改良、再配布が行えるようにしたシステムをベースに制作するのですが、この会社のECサイトはシステム担当者が独自で構築・制作したそうで、全てがその担当者仕様。
おまけにそのECサイトは結構売り上げのあるサイトで、もしサイトが停止するようなことが起これば、経営に大きなダメージがあるレベルになっているのでいずれは何とかしたいと考えているとのことでした。

こういった場合、問題を先送りにしても良いことはありません。売上が上がっているECサイト=会員データ・商品データがかなり膨大 ということで、時間が経てば経つほどデータは増えていきます。さらに、唯一システムを把握している担当者が病気で長期に離脱したり、何らかの理由で退職したりする事態も経営者として考えておかねばいけません。

結局、このケースでは「いずれは対処しなければならないのであれば、速やかにオープンソースでできたシステムによるECサイトを構築すべき」と進言させていただき、システム担当者も巻き込んだ形で新たなECサイト制作に入ることになりました。

このように、システムは素人にはわからないという意識によって会社内に「システム担当者のブラックボックス」を生むケースを多く見かけます。
御社には社内に システム担当者のブラックボックス ができていませんか?
ブラックボックスができているようなら、経営リスクになる前に対処することをおすすめします。