会稽の恥を雪ぐ

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会稽の恥を雪ぐ

会稽の恥を雪ぐ(かいけいのはじをすすぐ)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

会稽の恥を雪ぐ(かいけいのはじをすすぐ)

という中国の古書「史記」が出典の故事成語です。

「会稽の恥を雪ぐ(かいけいのはじをすすぐ)」とは

「会稽の恥を雪ぐ(かいけいのはじをすすぐ)」とは、
中国の春秋時代、越王 勾践が会稽の戦いで呉王 夫差に敗れ、屈辱的な講和をした後に雪辱を果たした故事から「戦いに敗れた恥辱や他人から受けた恥辱を晴らす」という意味で使われます。

越と呉は華南地域で覇権を争った宿敵同士で「呉越同舟(ごえつどうしゅう)」という言葉でも知られています。

「会稽の恥」は、越王 勾践の父の死を好機とみた呉王 闔閭が越へ攻め込んだのが発端です。もともと国力に優っていた呉ですが、越軍の奇策で大敗し、その時に負った怪我が原因で闔閭は陣没してしまいます。その後、闔閭の子 夫差が呉王を継ぎ、敗戦で弱っていた呉を立て直して、リベンジを図ったのが「会稽の戦い」です。

会稽の戦いで敗れた越王 勾践は、夫差の側近へ賄賂を送って取り入り、夫差の召使いとして仕えることを条件に滅亡をまぬがれます。この時の屈辱が「会稽の恥」ですが、その後、越に戻った勾践は「会稽の恥」を忘れず、日々国力の回復に務め、呉を滅ぼして中原の覇者となるのです。

 

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