吐哺捉髪(とほそくはつ)

故事成語 故事成語・ことわざ

吐哺捉髪(とほそくはつ)

吐哺捉髪(とほそくはつ)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

吐哺捉髪(とほそくはつ)

という中国の古書「韓詩外伝」「史記」が出典の故事成語です。

「吐哺捉髪(とほそくはつ)」とは

「吐哺捉髪(とほそくはつ)」とは、
熱心に優れた人材を探し求める」ことを指します。

ちなみに出典となった「史記」の一節を見てみましょう。
「吐哺捉髪」は、古代中国において周建国の功労者であった周公が息子を魯の地に送り出す時に言い聞かせた言葉です。

我は一沐に三たび髮を捉り、一飯に三たび哺を吐き、起ちて以て士を待つも、猶ほ天下の賢人を失はんことを恐る。子魯に之かば,慎みて國を以て人に驕ること無かれと。

とあり、現代文に訳すなら、

私は髪を洗う間に三回も中断して髪を握って水を切り、食事を済ます間に三回も口の中の物を吐き出し、席を立って優れた人材と会う。それでもなお、私は天下の賢人を失わないかを恐れているのだ。お前が魯に行ったら、慎み深くして人に対して驕ることのないようにしなければならない。

といった感じになります。

これからの少子高齢化の中、中小企業の経営者は「吐哺捉髪」ほどでないにしても、有為な人材を探し求める努力を怠るべきではありません。求人サイトに登録して終わりではなく、経営者自らが様々な場所に出向いて様々な人と会うリアルなリクルート活動を実践していくことで、中小企業の人材難は解消できる部分もあるのではないでしょうか。

 

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