唯々諾々(いいだくだく)

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唯々諾々(いいだくだく)

唯々諾々(いいだくだく)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

唯々諾々(いいだくだく)

という中国の有名な古書「韓非子」が出典の故事成語です。

「唯々諾々(いいだくだく)」とは

「唯々諾々(いいだくだく)」とは、
「何事にも従順に従い、他人の言いなりになる様子」を指します。

では、出典となった「韓非子」の一節を見てみましょう。

優笑侏儒、左右近習、此れ人主未だ命ぜずして唯唯、未だ使わずして諾諾、意に先だち旨を承け、貌を観色を察し、以て主の心に先だつなり

とあり、現代文に訳すなら、

役者や道化師、従者や付き人などは、主がまだ何も命じていないのに「はい」と言い、何もさせないうちに「はい」と言って主の意向に先回りして意に添うようにし、様子や顔色をうかがいながら主の心に先回りしようとする者たちである。

といった感じになります。

「唯々諾々」といえば、経営者などトップに立つ人間には、諫言・直言してくれる人が必要です。物事の良し悪しにかかわらず人に従う人ばかりを周囲に集めていると、誤った判断をしてしまうだけでなく、気づくと有能な部下がいなくなっていることにもなりかねません。

唯々諾々として従わない人物を大切にしたいものです。

 

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