奇貨可居(きかかきょ)

故事成語 故事成語・ことわざ

奇貨可居(きかかきょ)

奇貨可居(きかかきょ)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

奇貨可居(きかかきょ)

という中国の古書「史記」が出典の故事成語です。

「奇貨可居(きかかきょ)」とは

「奇貨可居(きかかきょ)」とは、
絶好の好機はうまく利用すべきである」という意味です。

ちなみに出典となった「史記」の一節を見てみると、

子楚は秦の諸庶孽孫にして、諸侯に質たり。車乗進用ゆたかならず、居処困しみ、意を得ず。呂不韋、邯鄲に賈し、見て之を憐れんで曰わく、此の奇貨居く可し、と。

となりますが、現代文に訳すなら、

子楚は秦王の孫であったが、妾の子であったため、諸侯に人質として差し出されていた。馬車や日々の生活費にも事欠く状態で、不便な生活を送っていた。呂不韋は趙の都 邯鄲に商売をしに行ったが、子楚を見て憐れんで「これは掘り出し物で、手元におくべきだ」と言った。

といった感じになります。

ちなみにその後、子楚は呂不韋にバックアップにより、秦の荘襄王(始皇帝の父親)となり、呂不韋はその功により丞相となり、権勢をふるいました。

ビジネスにおいて「奇貨可居」という言葉を考えるなら「チャンスにどう巡り合うか?」ということになるかもしれません。ビジネスを長年やっていると、時折、大きなチャンスが訪れます。しかし、ほとんどの場合、チャンスとして認識できず、チャンスが通り過ぎてしまってから気付くことになります。

チャンスをチャンスとして認識できるためには、常にビジネスに対して真剣に向き合っていなければなりません。チャンスは、日頃からチャンスを求めている人にもたらされるものであって、ただ待っているだけで自動的に得られるものではないということは認識しておかなければなりません。

 

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