接近戦〜弱者の五大戦略|ランチェスター戦略

ランチェスター戦略・ランチェスターの法則 ランチェスター戦略

接近戦〜弱者の五大戦略|ランチェスター戦略

接近戦〜ランチェスター戦略

ランチェスター戦略は強者にも弱者にも当てはまる汎用性の高い戦略です。

弱者ならばランチェスターの第一法則、強者であればランチェスターの第二法則が該当し、質を上げるか、局地的な量で勝つ第一法則、質をなるべく同じにしてあとは数の力で押し切る第二法則という形で分かれています。

その中で弱者の戦略としては5つの戦略というものが存在し、それらを組み合わせることで強者に立ち向かうことになります。弱者の五大戦略といわれるものの中には接近戦が存在します。

接近戦とは、なるべく近くで戦うということですが、接近戦になると、強者の強みはなかなか発揮されず、強者の弱点を見つけ、それを突くことで、弱者にも勝機が生まれます。相撲でいうところの、小兵力士が大型力士に勝つようなことを実現させるのが接近戦の魅力です。

ビジネスで考えると、接近戦とは、顧客との距離を縮めることを意味しています。

具体例としては家電販売業の戦いがあげられます。日本における家電販売では、家電メーカーの代理店などが全国に点在しており、街の電気屋さんとして1つのメーカーの商品を販売するということをし、全国的に隆盛を誇っていた時期がありました。この場合は強者ということになります。

一方の弱者は、接近戦により、消費者に直接販売する「直接販売方式」で勝負するやり方を行います。強者の製品は高止まりしていることが多く、言い値で購入することになるなど、経営努力で値下げするということがあまり行われていませんでした。そこで弱者は、消費者に対し、通常価格より安く直接販売を行うことで強者に立ち向かう構図(家電量販店 vs. 家電メーカー直販)が生まれていったのです。

次に地盤を固めることが「接近戦」では大切です。いわゆる本社周辺や支店周辺で無敵を誇るぐらいの強さを見せなければならないというものです。

先ほどの家電販売業の例だと、この地域といえばこの家電量販店というものが徹底しています。都市部を見ても、この駅にはこの店があるというものが徹底されています。同じエリアに同じ業種の店がある場合には、ランチェスター戦略の第一法則にのっとり、武器の質と人員がものを言うことになり、サービスや品揃えなどを競い合い、雌雄を決しすることになります。

強者はその企業のブランド力で勝負し、弱者は顧客との人間関係を構築して勝負するということがどの業種でも行われています。ラーメン激戦区など一見すれば少ないパイの奪い合いに見えますが、それだけ多くのお客さんが来ていることを意味しており、質さえ上げればその地域で勝負することができます。そこで地盤を固めれば、ほかの地域でもブランド力で対峙することができることから、地元の地盤を固めることはとても重要です。

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