牛耳を執る(ぎゅうじをとる)

故事成語 故事成語・ことわざ

牛耳を執る(ぎゅうじをとる)

牛耳を執る(ぎゅうじをとる)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

牛耳を執る(ぎゅうじをとる)

という中国の春秋戦国時代の故事にちなんだ故事成語です。

「牛耳を執る(ぎゅうじをとる)」とは

「牛耳を執る(ぎゅうじをとる)」とは、
団体や組織などの実権を握って思うままに支配すること」という意味で使われます。

中国の春秋戦国時代において、諸侯が同盟を結ぶ際に最も実力のある人物がいけにえの牛の耳を割き、皆でその血をすすることで同盟を誓い合ったという故事が語源となっています。(出典:春秋左氏伝)

「牛耳を執る」と言えば叱られるかもしれませんが、比較的規模が小さな事業所には、何十年も同じ業務を行なっている「影の実力者」的な人がいる場合があります。そして、その多くは秘書だったり経理だったりと失敗が許されない重要な業務だったりするわけです。

確かに、失敗が許されず、経験の蓄積が必要な業務だと、担当を変えるメリットよりもリスクの方が大きいように思えて二の足を踏むのもよく分かるのですが、この人でなければできないという仕事を社内にいくつも作ることは基本的に望ましいことではありません。

その担当者が「牛耳を執る」かどうかは別にして、病気で長期に療養することもあれば、家庭の事情で会社を離れることもあるでしょう。そんな時に会社の業務が滞ってしまうことがないよう、定期的に担当替えをすることで業務を「ブラックボックス化」しないことが大切だと思います。

 

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