足利尊氏 最後の言葉〜辞世の句

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足利尊氏 最後の言葉〜辞世の句「辞世の句」とは、人が死の間際に詠む漢詩・和歌・俳句などのことです。自分の人生を振り返り、この世に最後に残す言葉として、様々な教訓を私たちに与えてくれるといって良いでしょう。

古来より数えきれない辞世の句が残されてきましたが、今回は、足利尊氏の辞世の句として最後の言葉を紹介してみることにします。

足利尊氏の最後

足利尊氏は、鎌倉幕府の有力御家人であった新田義貞らと鎌倉幕府を滅ぼした有名な武将です。その後、征夷大将軍として室町幕府を開きましたが、南北朝の動乱の中、自らの庶子である足利直冬との戦いで受けた傷が元で1358年6月7日に病没しました。享年は52歳。

そんな足利尊氏の辞世の句(辞世の言葉)と言われているのが以下の句です。

足利尊氏 辞世の句

「文武両道は車輪のごとし 一輪欠ければ人を渡さず」

この文章は、足利尊氏が亡くなる前年に書き残した「等持院殿御遺言」の一節です。正確に言えば、辞世の句とは言えませんが、最晩年の尊氏の言葉であることは間違いありませんので、ここでは「辞世の句」として扱うことにします。

この足利尊氏の言葉ですが、現代文に訳すなら、「文武両道は車の両輪のようなものである。どちらが欠けても役に立たない。」といったところでしょうか。物事を為すなら、思慮がなくても、頭でっかちでもダメという当たり前のことを言っていますが、言い換えると、バランスの取れていない人が多いということだと思います。

足利尊氏が死を前にした時、彼の頭の中を去来したのはなんだったのでしょう。この足利尊氏の最後の言葉である辞世の句は、皆さんの心にどう響きましたか?

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