魑魅魍魎(ちみもうりょう)

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魑魅魍魎(ちみもうりょう)

魑魅魍魎(ちみもうりょう)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

魑魅魍魎(ちみもうりょう)

という中国の古書「春秋左氏伝」が出典の故事成語です。

「魑魅魍魎(ちみもうりょう)」とは

「魑魅魍魎(ちみもうりょう)」とは、
本来は様々な化け物や妖怪のことで、現在では主に「私欲のために悪だくみをする人」を指して使われます。

では、出典となった「春秋左氏伝」の一節を見てみましょう。

徳に在りて鼎に在らず。

昔、夏の方に徳有るや、遠方には物を図き、金を九牧に貢せしめ、鼎を鋳て物を象り、百物にして之が備えを為し、民をして神姦を知らしむ。故に民は川沢山林に入りて、不若に逢わず。魑魅魍魎、能く之に逢うこと莫し。用て能く上下を協え、以て天休を承く。

とあり、現代文に訳すなら、

徳の問題で、鼎の問題ではありません。

昔、夏の時代に、九つの州から貢がれた黄金を鋳て鼎を作り、その表面に四方の各地の特産や怪物を表示してわかるようにした。そのおかげで民は川や沢や山や林に入っても邪悪なものに会わず、どんな化け物が棲んでいるのかを知ることができるようになり、天からの恩恵を受けられるようになった。

といった感じになります。

今時で言うと地球儀や地図の走りということでしょうか。「魑魅魍魎」の生息地域を示す為に地球儀や地図が生まれたと考えると不思議な気もしますね。
 

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