F1日本GPの観客数減に思うこと

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F1日本GPの観客数減に思うこと鈴鹿サーキットで行われていたF1日本GPの観客数が大会3日間の合計で14万5000人と過去最少となったそうです。

一時期は36万人前後の観客数(鈴鹿F1日本GP)を誇り、ブームとなっていたF1ですが、ここ数年は減少傾向に歯止めが掛からない状況で、F1日本GPの観客数は最盛期に比べて約60%減といった状況になってしまいました。

活躍する日本人ドライバーも減り、日本の自動車メーカーも一時期撤退し、ホンダがF1に復帰したものの成績的にパッとしないといった要因も大きいのでしょうが、日本におけるモータースポーツとそれを支える自動車ファンの層がじりじりと減少し、高齢化していっているように思えます。

私自身、40代後半の年齢ですが、社会人になったら車を買って、年を重ねていく毎に車格を上げていく画一的な考え方があったように思います。この「いつかはクラウン」的なスタイルの延長線上に、車が中心にあるライフスタイルがあり、活躍する日本人ドライバーやフェラーリなどのスポーツカーメーカーとしのぎを削る日本の自動車メーカーに興奮していたのでしょう。

しかし、今や自動車は移動の道具となり、都心の若年層は自動車の必要性すらないと考える人が多くなっています。ある意味、自動車を取り巻く環境はブームが過ぎ、正常になっているのかもしれませんが、モータースポーツという興行的な視点から見ると、F1自体も自動車メーカー自体もファンを増やす努力を継続的にしていく必要がありそうです。

鈴鹿F1日本GPだけでなく、これからの日本の人口減・高齢化の中では、放っておくと衰退の一途をたどるだけです。徐々にしぼんでいくパイを取り合う数多くのスポーツで勝ち組に残っていくことは、ある意味、地方の過疎化やシャッター商店街の復興への取り組みに近いのかもしれません。

単なるプロモーション強化では解決できない事象として、鈴鹿F1日本GPの主催者がどういった手を打っていくのか、興味を持って見ていきたいと思います。

【2017年10月9日 追記】
2017年のF1日本GPの観客数は、大会3日間の合計で13万7000人と過去最少を更新しました。ホンダのエンジンを載せたF1マシンが首位争いをするようなことでもなければ復活は難しいのかもしれません。