SNS“ネット炎上”による雇用リスク

経営豆知識

SNS“ネット炎上”による雇用リスクコンピューターの技術が進化して、インターネットが生活の一部となっている現在、ネットにアクセスするのもパソコンだけではなく、スマートフォンや携帯電話からも可能となってきています。これに伴ってネットが身近なものとなってきて、ただアクセスするだけではなく、誰もが自然と情報発信を行うようになってきているのです。

中でもいわゆる SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)を利用している人は多く、趣味の分野から仕事に関係するものまで、ネットワーク上でやり取りをしています。今や Facebook やツイッターといった SNS を当然のように利用していて、これはコミュニケーションを深めるために重要な要素となっているのですが、中にはリスクを伴うこともあります。

それがいわゆる「ネット炎上」と呼ばれるもので、ブログ、FacebookやツイッターなどSNSの書き込みに批判が集まってしまうことを言います。これが完全に個人の範疇ならよいのですが、例えば、学生がアルバイト先のコンビニエンスストアのフリーザー内に悪ふざけで寝転んだ画像をアップしたところ、本人だけではなくその店舗に対するマイナスイメージが付いた事件があったことをご記憶の方も多いでしょう。
また、他にも芸能人が家を探しに来たことを個人のツイッターにアップしてしまった例など、枚挙に暇がない状況です。

これは店側の危機管理、従業員に対する教育の不備があげられますが、それでも一昔前では考えられなかったことで、未だインターネットやSNSについて疎い中高年にとっては悩ましい問題だと言えるのです。

そして、このSNSによる “ネット炎上” は、単なる対岸の火事ではなく、実は御社にも起こることかもしれません。

それゆえ最近では、新入社員を雇う際にネット炎上を避ける、雇用リスクを減らすために、事前に SNS のアカウント内容をチェックする企業も増えてきています。実際にチェックすることによって人柄が分かる場合もあり、そうすることで社員個人の SNS が炎上して被害を被るリスクを減らすことができるのです。

SNSは人間関係を深めることができるツールで、使い方によってはとても役立つ重要なものです。商品やサービスの宣伝にも活用できますし、今はホームページをつくることは当然のことで、社員によるブログなどを併設して親しみを感じてもらうようにしているところも多くなっています。ただこれもやり方を間違えると炎上してしまう危険性を秘めていて社員として行っている場合は、個人ではなく会社を代表して行っていること、不特定多数に見られているという認識が大切になってきます。

ただ最も大切なのはやはりその人物の本質であり、採用の際にSNSを確認することはこれから必要となっていくことかもしれません。