VDT症候群とは?

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VDT症候群とは?現代の日本人は、仕事でもパソコン操作を行うことが主流になり、自宅でもパソコンやスマートフォンを長時間使用することも増えてきています。

このような状態で目を酷使すると、目が“しょぼしょぼ”したり、充血、ゴロゴロ感など慢性的な目の疲れがあらわれる場合があります。このような目の疲れは慢性的で仕方がないと思っている人も多いでしょう。しかし内面の健康状態や精神的な疲労によって、目の疲れの症状としてあらわれるケースもあるのです。

VDT症候群とは、パソコンの作業と関連した目の疲れや精神的な症状を総じて指します。それぞれのVDTは、ビジュアル、ディスプレイ、ターミナルズの頭文字で、テクノストレス眼症と呼ばれることもあります。

目の焦点を調節するためには視神経の働きが重要になりますが、視神経の機能は自律神経のコントロールに大きく影響を受けます。そのため体の症状や精神的なストレスにも、強く影響を受けることになります。目の症状だけでなく、全身のだるさや吐き気、イライラ感や無気力などの症状が出た場合には、VDT症候群の可能性も考えてみましょう。

長時間緊張していることで、交感神経が優位となります。涙の分泌は副交感神経に左右されるため、涙が少なくなり、目に疲れが出てくるのです。

VDT症候群により、体にあらわれる症状としては、首や肩、腰の痛み、頭痛、自律神経失調症などがあげられ、精神的な症状としては、寝付きの悪さや性欲減退、うつ病などがあげられます。

目の疲労を避けるためには、現在の作業環境を見直すことが重要です。

またオフィスだけでなく、家庭での姿勢にも注意が必要になります。オフィスでの作業環境としては、パソコンからはおよそ40センチ以上の距離を確保して、メガネなどを使用する場合には、この位置からみやすいようにしましょう。

ディスプレイの配置は、画面の上の部分が目の位置とほぼ同じか少し下の位置にくるように、机や椅子の高さで調節します。椅子に深く腰をかけ、背もたれには背を十分にあてましょう。腕は机や椅子の肘かけにあずけ、必要に応じて腕を置く台などを利用すると良いでしょう。

姿勢だけでなく、ディスプレイの明るさの調整も重要になります。長時間眺めても見やすいように、明るすぎず暗すぎない明るさに設定します。照明も明るい間接照明を利用するのが理想的です。

作業1時間ごとに 10分から15分ぐらいは目を休める習慣をつけ、視力がいい人も悪い人も、1年に1回は視力検査を受けるようにしましょう。