ローパー社員とは?

経営に役立つ用語

ローパー社員とは?

ローパー社員とは

社会を見渡せば、実に様々な個性をもった人達が日夜働いていますが、世間ではそんな働く人達を分類して説明するために作られた用語も多くあります。
近頃、話題にのぼるようになった「ローパー社員」もそういった用語のひとつです。

~ ローパー社員とは? ~
「ローパー社員」とは「ローパフォーマー」と「社員」の二つの言葉を繋げたもので、簡単に言えば、企業にとってもたらす利益が少ない社員のことを指します。

「ローパー社員」の特徴としては、作業能率が著しく低い点です。そのため会社にとって雇うメリットが少なく、逆にその人に支払う給料などの人件費が損益になると言われています。そして「ローパー社員」と一緒に働く社員は、その人の分まで仕事をこなす必要が出てくるので精神的にイライラなどが溜まりやすくなるデメリットもあり、それが会社全体のモチベーション低下につながると言われています。どちらにしても企業経営において、「ローパー社員」はあまり歓迎されない社員という位置付けになります。

しかしここまで聞いた方の中には、「そんな能力不足の社員は昔から存在していた」と思われるかもしれません。
確かに、昔から「ぶら下がり社員」という言葉があった通り、いつの時代も企業を悩ませる能力不足の社員はいたのだと思います。

日本が急速に経済成長していた「古き良き」時代とは違い、ビジネスのスピードや規模が拡大し、ビジネス環境が大きく変わってきていることで、現代では、社員個々人に任される仕事量も質・量ともに負担が増しています。そのため、他の社員の仕事負担を大きくさせる「ぶら下がり社員」や「ローパー社員」のような存在が、以前よりも一際目立つようになっているのかもしれません。

このような背景事情もあってか一部の専門家の間では、問題のある社員は他の社員の迷惑となったり、組織のモチベーションが低下する前に「ローパー社員」を解雇するなどの対策を講じるべきだという意見が出ています。

実際、先日「ローパー」と評価された社員に対して退職勧奨したという製紙大手の王子ホールディングスの子会社のニュースが取り上げられていました。王子ホールディングスの子会社における退職勧奨では、人材会社が「ローパー社員」の判定基準を提供し、退職を拒否した社員に対して降格や降給、配転を厳しく実施することや、それに見合う評価・処遇・賃金を新設すること、などの方針が示されていたとのことです。

こういった件は氷山の一角で、さらにニュースで取り上げられないような事案は、中小零細企業を中心に日本各地で日常的に発生していると思われます。

ローパー社員への対処を間違うと・・・