会社間取引で値引きを要求・値切ることのデメリット

経営豆知識

会社間取引で値引きを要求・値切ることのデメリット今回はネット集客から離れて、会社間取引での「値切り」のデメリットについて書いてみます。

当社でも、大手企業ではほとんどないのですが、中小企業との取引ではたまに提示した価格から値切られることがあります。

当社の場合は、原価もかなり精査した上に最小限の利益幅しかありませんので、値切られてもお断りするしかありませんが、意外なほど多くの企業が値引きに応じる印象があります。
個人的な話ですが、私がサラリーマンだった頃、勤めていた会社の社長が「値切り」の“常習犯”でした。その会社では、大型のものを購入する際、担当レベルで取引の交渉を行い、取引成立の最終段階で社長が登場して概ね1割程度の「値切り」を要求する、値引きをしなければ購入はしない、そんな取引を繰り返していました。
高齢の社長で「値切り」は20~30年前からの習慣のようでしたが、その様子をそばで見ていて自社にとっても良いこととは思えませんでした。

例えば、社用車を買う場合、初回の取引時では10万円程度相場より安く買うことができます。厳しい値引き交渉に応じたことで、業者は次回の取引にも声が掛かるのですが、二回目以降は、要領よく最後の値引き幅を確保して社長が「値切り」を迎えるわけで、儀式のような値引き交渉になってしまいます。
また、社内の担当者も最後の最後で揉めることは避けたい為、社長が「値切る」であろうバッファを最大限取った水準で社長決裁に掛けるようになってしまいます。

また、社長の「値切り」分のランクを落として、サービスを提供していたケースもありました。

情報の少なかった昔ならともかく、現代ではインターネットなどの情報共有も進んでいて、意味不明に高いサービス・商品はかなり少なくなっています。
それぞれに付いているサービス・商品の料金にはそれなりに理由があるということを理解しないで単純に値引き・値切りを行うことは長い目で見た時、会社経営にマイナスになるように思います。

もし、予算の関係で値引き・値切りをするのなら、最初から業者に予算を伝え、ベストな提案を受けることをおすすめします