スノップ効果とは?

マーケティング用語

スノップ効果とは?スノップ効果とは、マーケティングで使用される用語で、アメリカの学者ハーヴェイ・ライベンシュタインが論文「消費者需要理論におけるバンドワゴン効果、スノッブ効果、およびヴェブレン効果」という書物の中で述べた3つの消費外部性理論、バンドワゴン効果、スノップ効果、ヴェブレン効果のうちの一つです。

バンドワゴン効果は、他の消費が増えるほど需要が増加するという現象、スノップ効果はバンドワゴン効果とは逆に他の消費が増えるほど需要が減少するという現象、ヴェブレン効果は値段が高いほど顕示的消費が増加する現象を表します。

スノップ効果とは、他人と同じものは持ちたくない、他人とは違うものが欲しいという心理的価値観が作用し、入手が困難であればあるほど需要が増加し、手に入りやすく大衆化されていくほど需要が減少するという、その需要が減少する効果のことをいいます。希少性の高いものこそ、価値が上がっていくという考え方です。

例えば、ファッションを例に取ってみると、大量生産される、いわゆるファストファッションブランドの洋服はたくさんの人が同じものを購入でき、街を歩いていると、同じ洋服を着ている人と何人もすれ違うということも経験があると思います。その一方で、プレタポルテのブランドの洋服では限定何着、また国内で数点のみといった商品も見かけますが、ここに他人と同じものは持ちたくない、他人とは違うものが欲しいという心理的価値観が作用しているといえます。

人が持たないものを持つという優越感から、希少価値の高いものを持つことで、他人と差別化を図ることができ、人は満足感を得ることがきでます。『限定』が付く商品や、高価なハイブランド商品を購入することはこの希少性に対する欲求が満たされるためです。

しかしながら、その他人と同じものを持ちたくない、他人とは違うものが欲しいという価値観から必ずしも高級品を手にする訳ではありません。高級品ではなくても、よく洋服ショップなので、『人気商品のため、あと1点のみ』や、『期間限定商品』といったフレーズに購買意欲がそそられ、結果、購入してしまったという経験は誰しもがあるのではないでしょうか。

前者の『人気商品のため、あと1点』というフレーズについては、普及性のある商品であり、すでに一定の消費がされているけれども、残りがわずかという3つの消費性理論のバンドワゴン効果と掛け合わされ、さらに消費を促す高い効果が出ている例です。

このようにマーケティングでは、スノップ効果が、バンドワゴン効果、ヴェブレン効果と上手く併用されることで、消費者心理を上手く掴めるよう活用されています。

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