ブラック企業と呼ばれない-残業を考える

経営豆知識

ブラック企業と呼ばれない-残業を考えるワタミの例を挙げるまでもなく、ネット上で “ブラック企業” と叩かれ、企業存続の危機に瀕してしまう事案をよく見ます。
今回は、ワタミのような過労死に至らずとも、残業によって、あるいは残業代の扱いによってブラック企業と呼ばれない方法 について考えてみましょう。

正社員、パート、契約社員など雇用形態は様々ですが、就業時間も雇用形態によって変わってきます。就業時間を越えた場合は、時間超過手当つまり残業代を支払わなくてはなりません。しかし、雇用者たる経営者としては、基本給の25%以上の割増の出費になる為、できる限り残業させずに済ませたいのが本音でしょう。

しかし、その反対に社員側は、就業時間を過ぎての業務を行っている場合、残業代を可能な限り申請したいと思うものです。

今、世間ではブラック企業が話題になり、月100時間超の残業時間など、社会問題になっている問題です。特に残業時間が多ければ、社員のモチベーションを下げ、時には会社との間に争いを生み、ブラック企業として情報が拡散してしまうこともある時代です。経営者としては
残業をコントロールすることが求められます。

残業をコントロールする上で経営者がしなくてはならない事は、残業代として支払われる残業している時間帯に、本当に業務を行っているかという事です。残業している時間にどんな業務を行っているかを経営者はしっかり把握する必要があります。

まず、社員が残業として行う業務内容を把握しなければなりません。
残業として行う業務は何か、それはどの程度時間が掛かるのか、果たして残業に回さなくてはならない業務なのかなどをしっかりと把握しなくては、社員は残業を当たり前のように申請してくるでしょう。

また、一つの業務に掛かる目安の時間を設定する事で、社員が無駄にダラダラと仕事をする事を防ぐ目安にもなります。例えば、Aという業務をするには10分あれば妥当、Bという業務をする場合には、20分が妥当、など、残業時間の中でどんな仕事を何分間でするかを一覧にして、社員に提示することで、作業効率を上げ、無駄な残業代を支払うことが減少してきます。

そして、業務を指示して指定した時間を越えてしまう場合は、なぜ越えてしまったのか、果たしてその社員が効率よく業務を行っていたのか、など、社員が効率よく業務を進められているかの判断材料にもなります。

さらに、残業時間内に行う業務が、会社にどの程度の利益をもたらすかも一覧に、そして客観的に示すには、金額にして示す事もよいでしょう。
例えば、Cという業務は10分で行うことで会社にとって1000円程度の利益をもたらす、Dという仕事を20分で行うことで会社にとって、2000円の利益をもたらすなど、自分が行う仕事がどの程度の利益を生みだせるのか、を明示することで社員のモチベーションにも繋がると思われます。

こうすることで残業が減り、もし残業が発生しても経営者・社員の双方が納得してモチベーションが維持できるようになってきます。

やりがいのある仕事をする為、好きな事を仕事にして楽しく仕事をする為、欲しい物を買う為、生活の為、仕事観は人それぞれです。
その中で、ブラック企業と呼ばれない為に経営者として会社を守るためにやるべきことやっていくようにしましょう。