山尾志桜里議員と民進党の危機管理

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山尾志桜里議員と民進党の危機管理民進党の 山尾志桜里 衆院議員が代表を務める支部の収支報告書の件で週刊新潮の追及を受けています。

民進党の山尾志桜里議員と言えば、民主党時代に匿名ブログ「保育園落ちたの私だ」を国会で取り上げて名を上げ、新たに発足した民進党の政調会長という要職に抜擢された方です。

山尾志桜里議員はいわば、新装なった民進党の次世代「エース」ですが、その「エース」が衆院選で落選した平成24年度の支部収支報告書について「政治資金規正法を超える個人からの寄付金」と「領収書のないガソリン代(ガソリンプリペイドカード)の多額の計上」という「疑惑」を週刊新潮にスクープされてしまいました。
ちなみに、過去の支部収支報告書自体は誰でもネットから閲覧できます。

問題の平成24年度の支部収支報告書

山尾志桜里議員は民進党の政調会長といっても、いわば民進党支部という「会社」経営者でもあります。「会社」の帳簿として山尾志桜里が代表を務める支部の収支報告書を見てみると、ガソリン代はガソリン代で計上している一方で、2万円のガソリンプリペイドカードを常識からは考えられないほど頻繁に購入していて、ガソリンプリペイドカードの換金疑惑というか、まぁ、ブラックに限りなく近いグレー といって良いかと思います。

さて、ここからが今回の本題です。

山尾志桜里議員が週刊新潮のスクープを把握したと思われる日から今日で一週間(週刊新潮が発売されてから見ても 5日目)が経過しましたが、この間、記者会見を開くでもなく「事実確認中」と繰り返すだけといった状況になっています。
さらに、民進党の幹部からも説明責任を問う声は大きくなっていません。

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上記にリンクを貼ったように問題となっている収支報告書は複雑な帳簿ではなく、何日も掛けて事実確認をするようなものとも思えません。スクープが公表されてから、記者会見など何の対策も講じなかった間に 2ちゃんねるやブログを始めとして山尾志桜里議員の「地球5周分のガソリン疑惑」について雨後の筍のように情報が増殖していっています。

おそらく、この件については、山尾志桜里議員が最低でも民進党の政調会長を辞めない限り、簡単に鎮静化するとは思えません。時間が経てば経つほど山尾志桜里議員の過去について掘り起こされ、山尾志桜里議員にとっても民進党にとってもさらに大きなダメージを与えるかもしれません。

今回の「地球5周分のガソリン疑惑」とは異なりますが、自民党の甘利議員が大臣を辞した時のスピード感・向き合う真摯さと比べると、民進党自体も山尾志桜里議員個人も危機管理能力が大幅に欠如しているように思えてなりません。

こういったトラブルの対応には迅速さと真摯さが最も重要です。一刻も早く、山尾志桜里議員が当事者としてこの問題に向かい合うことが、山尾志桜里議員本人と民進党のイメージ低下を最小限に抑えるのですが、今回はどうやら失敗に終わりそうです。