人の耳目を一にする|孫子の兵法

孫子の兵法

人の耳目を一にする|孫子の兵法

人の耳目を一にする

「孫子」は、二千数百年前の弱肉強食の時代に生きた孫武が書いた兵法書です。

その中から、今回は孫子にある「人の耳目を一にする」という言葉を見てみることにしましょう。

言うも相聞えず、故に金鼓を為る。
視すも相見えず、故に旌旗を為る。
是の故に昼戦に旌旗多く、夜戦に金鼓多し。
夫れ、金鼓・旌旗は人の耳目を一にする所以なり。
人既に専一なれば、則ち勇者も独り進むことを得ず。
怯者も独り退くことを得ず。此れ衆を用うるの法なり。

が「人の耳目を一にする」のくだりですが、現代語訳にすると、

戦いの際、口で指示しても兵士たちに聞こえないので、鐘や太鼓を用いる。手で指し示しても兵士たちに見えないので、旗や幟を用意する。だから、昼間の戦闘では旗や幟が多く使われ、夜戦では鐘や太鼓をよく使うのである。そもそも鐘や太鼓、旗や幟などは、兵士たちの耳目を統一し集中させるために用いるものである。兵士たちの統率ができていれば、勇敢な兵士も自分勝手に進むことはできず、臆病な兵士も勝手に逃げ出すことはできない。これが大軍を動かす時の秘訣である。

という意味になります。

人の耳目を一にする」部分は、集団としての統率の大切さを記した一節ですが、現代の会社経営にも同じことが言えます。

会社の規模が大きくなり、組織がピラミッド型になっていくにつれて、様々な問題点が噴出する企業を見ることがありますが、まさに「人の耳目を一にする」ことができていないことが大きな要因です。

組織人員が多くなると、口で指示したり行動で指し示しても、経営トップの考えは社員に浸透しにくくなります。「旗や幟」「鐘や太鼓」に当たる“経営理念”や“事業計画”にまとめて、組織の進む方向を指し示すことが大切です。

事業規模が大きくなっても、創業当初のまま、何でも頭を突っ込んでいく経営者もよく見かけますが、経営者が一人でできる範囲は限られていますので、会社の規模に応じた企業運営をしていくべきでしょう。

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