焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)
という中国の有名な古書「史記」が出典の故事成語です。
「焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)」とは
「焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)」とは、
「言論・思想・学問などを弾圧すること」という意味です。
では、出典となった「史記」の一節を見てみましょう。
是に於いて御史をして悉く諸生を案問せしむ。
禁を犯す者、四百六十余人。皆之を咸陽に阬にす。
天下をして之を知らしめ、以て後を懲らす。
禁を犯す者、四百六十余人。皆之を咸陽に阬にす。
天下をして之を知らしめ、以て後を懲らす。
とあり、現代文に訳すなら、
監察府に命じて学者たちを取り調べさせた。
違反した者は、四百六十余人いて、全て咸陽に生き埋めにした。
人々にこのことを知らせ、後々の戒めとした。
違反した者は、四百六十余人いて、全て咸陽に生き埋めにした。
人々にこのことを知らせ、後々の戒めとした。
といった感じになります。
「焚書坑儒」といえば、儒者を弾圧した秦の始皇帝の残虐非道ぶりをあらわす言葉として知られていますが、儒教の弾圧ではなく、単なる罪人の処刑だったのではないかという説もあります。「焚書坑儒」は、秦を悪とする後の世のプロパガンダだったのかもしれません。