環境クズネッツ曲線とは?

環境クズネッツ曲線とは

景気変動の波の一つ「クズネックの波」で知られるサイモン・クズネッツは、経済学の観点から見た「逆U字曲線理論」という理論を提唱しました。

「逆U字曲線理論」とは、経済が発展すると最初は社会の経済格差が広がるが、ある程度以上に発展すると逆に社会の経済格差が小さくなるという理論で、縦軸に社会の経済格差の指標を、横軸に経済規模の指標をとった場合、逆U字型になることから「逆U字曲線理論」と言われています。

今回取り上げる「環境クズネッツ曲線」とは、この「逆U字曲線理論」の派生理論です。環境クズネッツ曲線(The Environmental Kuznets Curve)の場合、縦軸に環境負荷の指標、横軸に経済規模の指標をとった場合、逆U字型のグラフになるという仮説になります。

この環境クズネッツ曲線の具体例としては、SOx(硫黄酸化物)が挙げられます。例えば、縦軸に空気中の二酸化硫黄濃度を取り、横軸に一人当たりGDPなどの経済規模の指標をとると、グラフの左側では二酸化硫黄濃度は増加関数となりますが、グラフの右側では減少関数となることがわかっています。

つまり、経済発展が進んでいくと、何らかの要因によりGDPを生み出すために必要なエネルギー量が減り、環境汚染が減少するというのが「環境クズネッツ曲線」の考え方になります。

しかし、二酸化炭素の濃度など、その他の環境指標では「環境クズネッツ曲線」が当てはまらない(経済発展が進むにつれて環境が汚染される)ケースがほとんどです。

このように「環境クズネッツ曲線」の考えは賛否両論がある状況です。

現在、環境クズネッツ曲線は仮説にすぎず、学者や研究者が実証や理論的な証明を繰り返しています。そういった意味では、環境クズネッツ曲線が成り立つかどうかについては、これからの研究に委ねられていると言えるでしょう。

【関連記事:「クズネッツの逆U字曲線理論」とは?

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