逸を以て労を待つ|孫子の兵法

孫子の兵法

逸を以て労を待つ|孫子の兵法

逸を以て労を待つ

「孫子」は、二千数百年前の弱肉強食の時代に生きた孫武が書いた兵法書です。

その中から、今回は孫子にある「逸を以て労を待つ」という言葉を見てみることにしましょう。

故に善く兵を用うる者は、その鋭気を避けてその惰帰を撃つ。これ気を治むるものなり。
治をもって乱を待ち、静をもって譁を待つ。これ心を治むるものなり。
近きをもって遠きを待ち、佚をもって労を待ち、飽をもって飢を待つ。これカを治むるものなり。
正正の旗を要することなく、堂堂の陣を撃つことなし。これ変を治むるものなり。

が「逸を以て労を待つ」のくだりですが、現代語訳にすると、

戦の采配に巧みな者は、敵の鋭気は避け、気力の鈍った所を叩く、これが「気」の掌握である。自軍は整然と体勢を整え、敵の体勢が乱れるのを待ち、自軍の士卒達は落ち着かせておき、敵兵の騒然とするのを待つ。これが「心」の掌握である。有利な場所で敵軍が遠くから遠征して来た所を撃ち、鋭気盛んで疲労ない状態で敵兵の疲労を待ち、満足な食事をして敵兵の飢えた所を撃つ。これが「力」の掌握である。軍旗の整然と並ぶ充実した敵兵とは戦わず、強固に溝築された敵の陣に攻撃をしかけない。これが「変」を掌握することである。

という意味になります。

逸を以て労を待つ」部分は「鋭気盛んで疲労ない状態で敵兵の疲労を待つ」という意味で、日露戦争の日本海海戦で遠路はるばる遠征してきたロシアのバルチック艦隊を日本海で撃破した戦いは、まさに「逸を以て労を待つ」の代表例とされています。

現代のビジネスにおいても、様々な策を仕掛けるばかりが戦略や戦術ではありません。ライバル企業の動きを落ち着いて把握して待ち、相手の行動が停滞した時に、満を辞して一気に対抗策を講じることで、最大限の効果を上げることもあります。

企業体力に限りのある中小企業だからこそ、「逸を以て労を待ち」勝てる可能性の高い状況でライバル会社に戦いを挑むべきでしょう。

孫子の兵法から勝ち方を学ぼう・・・

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