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関門捉賊(かんもんそくぞく)〜 兵法三十六計
兵法三十六計とは、中国の三国時代以降に生まれた兵法書で、宋の名将 檀道済がまとめたと言われています。
そして「兵法三十六計」に書かれた故事や教訓は、単なる兵法ではなく処世術としても活用され、広く知られるようになっています。そういった意味では「兵法三十六計」を知ることで、現代の人たちにとっても人生の参考になるのではないでしょうか。
今回選んだのは、兵法三十六計の第二十二計
「関門捉賊(かんもんそくぞく)」
です。
「関門捉賊(かんもんそくぞく)」とは
「関門捉賊(かんもんそくぞく)」とは、
「相手が弱小であれば、相手の退路を断って包囲殲滅すべき」という計略のことです。
「関門捉賊」の話
兵力差が少ない敵を包囲殲滅することは「窮鼠猫を嚙む」可能性を考えて避け、敵の逃げ道を残しながら兵力を削ぐことに注力すべきです。しかし、敵の兵力が少なく圧倒している状況であれば、一気に包囲殲滅してしまう方が良いというのが、この「関門捉賊」です。
古代中国の戦術家である呉子(呉起)が「もし、死に物狂いの賊が一人いて原野に隠れた場合、たとえ千人で追ったとしても、いつ襲ってくるのかとビクビクしているのは追っ手の方である。つまり、死を恐れない一人の兵士が千人の兵士を恐れさせることができるということだ。」と言ったように、死に物狂いの敵を逃してしまうことは、後日の憂いを生む要因になりかねません。
「関門捉賊」を現代のビジネスで考えるなら、マーケットにおいて自らよりも弱小ながらマーケットを乱すような企業がある場合、そのまま放置するのではなく、ヒト・モノ・カネといったリソースをフルに使い、攻勢を掛けて、マーケットから排除するべきということになるでしょう。