2016年秋にジャニーズ事務所のSMAP元マネージャーだった社員がリベートを要求していたことが発覚し懲戒解雇されていた、というニュースを目にしました。
報道した週刊新潮によると、ジャニーズ事務所に解雇された人物は、SMAP元マネージャーの一人だった50歳前後の男性社員で、ジャニーズ事務所からライブや舞台関係の仕事を行う子会社へ出向中に、業務を発注した業者に対し1億円にも届くほどのリベート(キックバック)を要求し受け取ってたとのことです。
その子会社に税務署の税務調査が入ったことで、怪しい金の流れが明るみに出たらしいのですが・・・。
昨今は、中小企業でもコンプライアンスの遵守が叫ばれていることもあり、ビジネス上でもリベートやキックバックを要求されることは少なくなりましたが、ごく稀にリベートやキックバックの打診を受けることがあります。
バブル時代の名残なのでしょうか、こういったリベートやキックバックを打診してくる人は、年齢的に今回のジャニーズ事務所の件と同年代の50代以上が多いように思います。
それはさておき、リベートやキックバックをすることで契約が取れ、売り上げが上がるわけですから、受け入れる側もメリットがあると言えばあるのですが、こういった旨い話は長続きしません。
そもそもリベートやキックバック分は発注額がアップして割高な契約を続けるわけですし、こういったケースは徐々に金額的にエスカレートしますから、遅かれ早かれ関係者にバレてしまいます。
たとえ関係者が気付かなくても、今回のように税務署の税務調査がリベートを要求した側・支払った側のどちらかの会社に入れば確実にバレるでしょう。
さらに、リベートやキックバックを支払うということは発注元の会社を騙すということですから、一度発覚することになれば、もう二度と発注元から仕事を受注できません。そう考えると、リベートやキックバックによる仕事の受注は決して割りの良い“旨い話”ではないことがわかるでしょう。
今回のジャニーズ事務所のSMAP元マネージャーのリベートによる懲戒解雇のような事案が一件でもなくなり、真っ当な商取引を行う中小企業が増えていくことを望んで止みません。