ジョブ・クラフティングとは?

経営に役立つ用語

ジョブ・クラフティングとは?

ジョブ・クラフティングとは

ジョブ・クラフティングとは、社員それぞれが仕事に自主的に参加することで、やらされている感を無くし生産性を上げる方法です。

ジョブ・クラフティングによって仕事に対する考え方を変えることで、退屈だった作業も楽しくなり、やりがいのある仕事だと感じることができるようになるため、社員が生き生きと働ける環境を作る手法として注目されています。

ジョブ・クラフティングには3つの視点がポイントになります。

ポイントの一つ目は社会的な交流の質や量を見直すことで、これにより人間関係の改善につながります。

同僚とより協力する姿勢を見せたり、お客に対して心配りの行き届いたサービスをしたりすると、仕事をスムーズにこなせるようになりやりがいを感じることができます。挨拶するだけだった同僚と飲み会に行って打ち解けるなども効果的です。始めは協力する同僚の数が少なくても、少しずつ関わる人を増やすことでやりがいもアップします。

二つ目のポイントは仕事の意義を拡大することです。自分の仕事がどれくらいの人々の役に立っているかを確認します。

ただゴミを拾うだけのつまらない作業でも、綺麗になったことを喜んでくれる人やゴミを踏まずに怪我を回避できた人がいることを知れば、ゴミ拾いはつまらないことではなく誰かを笑顔にする大切な仕事であると考え直すことができます。自分の仕事はゴミを拾うことだと認識するのは、物事に対する見方が狭いと言えます。

客観的になって見るポイントを広くすれば、自分の小さな行動で多くの人が有意義な時間を過ごせることに気付くことができます。そして、誰もが憧れるような仕事でなくても誇りを持てるようになり、仕事への意欲につながります。

三つ目のポイントは仕事の範囲ややり方を変えることです。

これはボランティア精神を持つことと深いつながりがあります。例えば、自分が任された範囲外でゴミ拾いをしても、給料を多くもらえたり管理職になれたりするわけではありません。しかしいつもより多くのゴミを拾えば、1人でも多くの人が笑顔になる可能性があります。

早く終わらせようと無言でゴミを拾っていた社員が、道行く人に明るい挨拶をすることも金銭的な利益にはなりません。しかし挨拶を通して得られる満足感や充実した気持ちが、これからも仕事を続けたいという考えに変えてくれます。

会社に勤めれば会社の方針が変わらない限り仕事内容が変わることもありません。毎日同じ仕事の繰り返しで退屈な気分になっている人は、ジョブ・クラフティングによって人間関係や仕事の見方を少し変えるだけでも気持ちを入れ替えることができます。

ジョブ・クラフティングにより、日常の仕事をやりがいのある仕事へと変えていくことは会社や社員と幸せにすると言えるでしょう。