メンタルヘルス関連の資格

経営豆知識

メンタルヘルス関連の資格

メンタルヘルスに関する資格

メンタルヘルスはこれからの企業にとって重要なテーマの1つとなります。

しかしながら中堅規模よりも小規模な企業にとっては非常にハードルが高いものであると言うのが1つの事実です。

ある程度の規模になれば産業医だけではなく保健スタッフを雇用することもありますが、通常の企業が看護師や保健師等を雇用するケースはあまりありません。したがって企業内に医療の専門知識を持っているスタッフが全くいないと言うことも珍しいものでは無いのです。

2015年の12月からは「ストレスチェック」という形でメンタルヘルス対策が義務付けられたのが記憶に新しいところですが、そのような業務の負担は専門家のいない企業にとっては非常に大きなものです。

一方でメンタルヘルスの専門家と呼ばれる職種も増加傾向にあります。

これまでメンタルヘルス関連の専門家であることを証明する国家資格と言うものが存在していなかったため、一般企業に勤める人がどのような資格を持っている人が専門家であるかを判断するのは困難であったのです。大企業では看護師や保健師がメンタルヘルス対策を担うこともありますが、看護師や保健師の育成カリキュラムの中にメンタル対策があるわけではありません。厳密な意味では看護師や保健師も専門家では無いのです。

現在存在している資格の中で知名度が高く社会的な信頼が高いものとしては「臨床心理士」や「産業カウンセラー」などが存在しています。

これらの資格を持つ人材であれば最低限の教育は受けてきているものであると考えることができます。しかし、実際は多様な名称の認定資格が多数存在しているため、その違いをしっかりと見分ける事は非常に重要な問題となります。

しかしながら今後はメンタル関連の専門職としては国家資格が登場してくることになるでしょう。2016年現在の段階では存在していませんが、今後は公認心理師と呼ばれる名称で専門家を判断することができるようになると期待されています。

多種多様な認定資格が存在していたこれまでとは異なり、学ばなければならない項目が明確に設定された国の認定となる予定ですので、今後のメンタル対策のスタンダードとなる可能性が高いと考えられています。一般企業の総務担当者が専門家であるかどうかを判断する1つの指標として「公認心理師」が活用されることになると考えられています。

この「公認心理師」は現在の臨床心理士や産業カウンセラーとイコールではありませんので、その点についてはしっかりと了解しておくことも大切です。