脱リスティング広告!-モバイルのアクセス数がPCを上回る

集客豆知識

脱リスティング広告!-モバイルのアクセス数がPCを上回る先日 Google から「今年の夏に初めてモバイル端末での検索数がPCからの検索数を上回った」とアナウンスがありました。

当社が自社管理の数十サイトで計測したPCとモバイルのアクセス比率でも、直近(9月)のデータで

モバイルからのアクセス数 > PCからのアクセス数

になっていましたので、アクセス数と検索数という違いはありますが、インターネット利用でスマートフォンに代表されるモバイルが主役の時代になってきたと言って良いでしょう。

【関連記事:サイトへのアクセス-PCとモバイル(スマホ)比率の変化

さらに通信速度の高速化とスマートフォンの高性能化は留まらないでしょうから、今の流れが続けばモバイルからのアクセス数が全体の7割を占める時代がおそらく1~2年後に来るようになります。

それを踏まえて、ここからが本題です。

モバイルからのアクセス比率が高まることで大きく影響してくるのがリスティング広告(PPC広告)です。

検索キーワードに連動して広告を表示するリスティング広告(PPC広告)ですが、掲載枠の数はPCとスマートフォンで大きな違いがあります(スマートフォンの方が表示画面が小さい為、広告の掲載枠も少ない)。さらに、そもそも広告の表示枠が少ないのに加えて、一部の業種を除けばリスティング広告の広告効果(お問い合わせ率:CVR)はPCよりもスマートフォンが劣っているという現状があります。

Google や Yahoo! が展開してきたリスティング広告に代表されるインターネット広告はPCの操作性と画面サイズによって成り立っていました。

現在進行しているスマートフォンの普及によって、Google や Yahoo! が展開してきたビジネスモデルが崩れていき、その広告というサービスを利用することで得られてきた売上も徐々に下降線を辿っていくものと思います。

スマートフォンが増えていけば、リスティング広告に代わる新たなインターネット広告が生まれるだろうと考えている方もいるかもしれません。しかし、現時点では、Google や Yahoo! ともスマートフォンなどのモバイル端末からのマネタイズには苦戦しており、それは Facebook なども同様です。マネタイズが上手くいっていないということは、現状、スマートフォンなどのモバイル端末での広告が上手くいっていない(広告主が儲からない)ということでもあります。

Google がアンドロイドを普及させ、スマートフォンが増えたことにより、自らの広告収入の首を絞める形になってきているとは何とも皮肉な結果です。

一方、広告を利用する側(広告主)の立場で考えてみると、現在のビジネスモデルにおいて、ネット集客に大きく依存していて、その大部分をリスティング広告(PPC広告)などのインターネット広告で集客している業種(特に B to Cの業種)は今から備えておく必要があります。

例えば、不動産業界などはかなり危険性が高い業種の一つで、これまでのようにネット集客を当てにしていると手痛いしっぺ返しが1~2年後に待っていそうです。また、リスティング広告運用代行を主たる業務にしているIT企業あたりも危険性が高そうで、リスクを回避する手立てを考えていった方が良いでしょう。

備えあれば患いなし、今から準備を進めればまだ十分間に合います!