一意専心(いちいせんしん)

故事成語 故事成語・ことわざ

一意専心(いちいせんしん)

一意専心(いちいせんしん)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

「一意専心(いちいせんしん)」

という中国の古書「管子」の言葉に由来する故事成語です。「管子」とは、春秋時代に斉の国で活躍した政治家 管仲のことを後世の人がまとめた書です。

「一意専心」とは

「一意専心」とは、

他のことを考えず、一つのことだけに気持ちを集中する」ことです。

管子の中にある「四体既に正しく、血気既に静かにして、意を一にし心を専らにし、耳目、淫せざれば、遠しといえども近きが若し(体が健全で、体内の血気が静かで、一つのことだけに気持ちを集中し、耳や目の感覚が乱されなければ、遠くにあるものでも近くにあるもののように得ることができる)」という言葉が「一意専心」の出典と言われています。

目の前のことに「一意専心」することは、簡単そうに見えて難しく、体調・精神状態をしっかりと整えた状態にしておかないと、いろいろなことに気が向いてしまいがちです。

「一意専心」の重要性は、会社の経営者を見ていてもよくわかります。

常に興味がコロコロ変わって、会う度にやっていることが変わる経営者の会社よりも、一つのことを常に突き詰めていっている経営者の会社の方が安定感があり、長続きしているのは言うまでもありません。

視野を広くして興味を持つことも必要ですが、見つけた「ネタ」をビジネスに昇華させるには突き詰めていく過程が必ず必要です。

企業としてもビジネスマン個人としても「一意専心」を意識して仕事に臨むことは重要なことと言えるでしょう。

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