一饋十起(いっきじっき)

故事成語 故事成語・ことわざ

一饋十起(いっきじっき)

一饋十起(いっきじっき)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

一饋十起(いっきじっき)

という中国の古書「淮南子」が出典の故事成語です。

「一饋十起(いっきじっき)」とは

「一饋十起(いっきじっき)」とは、
一回の食事の間に、十度も席を立ち上がる意味で「熱心に優れた人材を探し求める」ことを指します。

ちなみに出典となった「淮南子」の一節を見てみましょう。

声は律と為り、身は度と為り、準縄を左にし、規矩を右にす。
一饋に十たび起ち、以て天下の民を労ふ。

とあり、現代文に訳すなら、

(古代中国の聖人である夏の禹は)言葉をそのまま法律にでき、行いは人の模範になり、左手に水準器と墨縄を持ち、右手にコンパスと定規を持つ。
一度の食事の間にも十回も立ち上がって、天下の人民をねぎらった。

といった感じになります。

これからの少子高齢化の中、中小企業の経営者は「一饋十起」ほどでないにしても、有為な人材を探し求める努力を怠るべきではありません。求人サイトに登録して終わりではなく、経営者自らが様々な場所に出向いて様々な人と会うリアルなリクルート活動を実践していくことで、中小企業の人材難は解消できる部分もあるのではないでしょうか。

 

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