三方良し(さんぼうよし)
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
「三方良し(さんぼうよし)」
ということわざです。
「三方良し(さんぼうよし)」とは
「三方良し(さんぼうよし)」とは、
近江商人の商売哲学である「売り手良し、買い手良し、世間良し」の三つの「良し」のことを指し、「売り手も買い手も満足でき、社会貢献もできるのが良い商売である」という意味の言葉です。
実はこの「三方良し」は、私自身の経営哲学でもあります。
個人的に起業支援の一環で多くの起業家とお話ししますが、「自分が何を為すために起業したのか?」「自分がお客様に商品やサービスを提供しようとする目的は何なのか?」のがいつの間にか変質して、自己の利益だけを追求してしまっている人を時々見かけます。そして、そういう人は一時的な成功を得ることはあっても、いずれは非常に厳しい経営状態に追い込まれているように思います。
企業の末長い繁栄を考えるならば、自社の社会における存在意義をしっかりと考え、お客様の喜びが自らの喜びとして考えていけるような経営をしていく必要があります。
経営者は、自分たちが「社会とお客様に生かされている」ということを忘れないようにしたいものです。