倶に天を戴かず

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倶に天を戴かず

倶に天を戴かず(ともにてんをいだかず)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

倶に天を戴かず(ともにてんをいだかず)

という中国の有名な古書「礼記」が出典の故事成語です。

「倶に天を戴かず(ともにてんをいだかず)」とは

「倶に天を戴かず(ともにてんをいだかず)」とは、
「共にこの世を生きることができず、生かしておけないほど深く恨むこと」を指します。

では、出典となった「礼記」の一節を見てみましょう。

父の讐は倶に天を戴かず、兄弟の讐は兵に反らず、交遊の讐は国を同じくせず。

とあり、現代文に訳すなら、

父のかたきとは、共に同じ天をいただくことはできない。必ず殺すべきだ。兄弟のかたきは、いつも武器を携えて見つけたら直ちに殺すべきである。友人のかたきは同じ国に住むことはできない。やはり殺すべきである。

といった感じになります。

この「倶に天を戴かず」が出てくる一説では、仇打ちについての礼を説いていますが、現在では、決して許すことができない状態をあらわす言葉として使われるようになっています。

 

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