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文科省の加計文書 再調査結果
加計学園の獣医学部新設について、民進党は、文部科学省の職員が書いたとされる文書に基づき安倍首相の関与を追求していましたが、その追求に使われた19の文書・メールについて、文部科学省は再調査結果を発表しました。
その内容を今回はまとめてみたいと思います。
ほぼ同じ内容のもの:11件
見出し下線など形状・構成は民進党が出したものと一部異なるが、内容的には概ね酷似している文書が、専用の共有フォルダ以外のフォルダ及び担当の課長補佐(高等教育局専門教育課の牧野美穂 課長補佐と思われます)の個人フォルダ内にありました。
同種のものが存在するが、作り直しされている:3件
3つの文書と同じものはありませんでしたが、3つの文書の内容や同趣旨の記述を含む1枚のまとまった文書は担当課課長補佐(牧野美穂 課長補佐?)の個人フォルダ内にありました。
存在が確認できないもの:2件
2つの文書は調査・ヒアリングを行いましたが、存在が確認できませんでした。
公表できないもの:3件
法人の利益に関わるもので慎重な対応が必要なため、現在のところ存否を含め明らかにできない文書が3件ありました。
文書等については、内容的に見て課長補佐以上が作る文書であることから、担当課長補佐(牧野美穂 課長補佐?)が作成したものと思われます。
実際、文部科学省による再調査結果でも、担当課長補佐(牧野美穂 課長補佐?)は自分が作った個人的なメモだと認めているとのことです。
牧野美穂氏と思われる担当課長補佐が最初のヒアリングで文書の存在について報告しなかった理由としては、
- 類似の文書を作成した記憶はあるが、明らかに自分が作成していない文書があった
- 通常用いない様式の文書があった
ため「見た記憶がない」と最初のヒアリングで回答したとのことでした。
この件では「文科省から情報を流出させたのは誰なのか?」「文書は文科省としての認識をまとめたものなのか?」というところに注目していましたので、その観点からまとめてみることにします。
情報の流出元は誰?
課長補佐しか知り得ない文書が流出しているということで、情報の流出元は、高等教育局専門教育課の牧野美穂 課長補佐で間違いなさそうです。ただ、今回、文書は誰かが手を入れていることがわかりましたので、誰が文書に手を入れたかについては気になるところです。
考えられる可能性としては「文書を作った課長補佐」「存在について雄弁に語っていた前川喜平 前事務次官」「最初に文書の存在を指摘した朝日新聞・民進党の玉木議員」の3者ですが、文書を作り直したのは一体誰なのでしょうか?
文書は文科省としての認識をまとめたものなのか?
文書を作ったのは牧野美穂氏と思われる担当課長補佐で、本人が自分の個人的なメモと認めていますので、文科省としての認識ではないということがわかりました。
課長補佐自身が積極的に個人的なメモを流出させたのか、課長補佐が誰かに渡したメモが勝手に一人歩きをしたのかはわかりませんが、どちらにせよ文科省の一課長補佐の個人的なメモを民進党などの野党やマスコミは取り上げ、加計学園の獣医学部新設に絡めて安倍首相に追求を行なっていたことになります。
「大山鳴動して鼠一匹」という諺がありますが、官僚の個人のメモに2ヶ月間も国会や報道が振り回されることになりました。野党やマスコミは、願望ありきではなく、しっかり裏取りをした上で追求するようにしてもらいたいものです。