同床異夢(どうしょういむ)

故事成語 故事成語・ことわざ

同床異夢(どうしょういむ)

同床異夢(どうしょういむ)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

同床異夢(どうしょういむ)

という中国 南宋時代の古書「与朱元晦書」が出典の故事成語です。

「同床異夢(どうしょういむ)」とは

「同床異夢(どうしょういむ)」とは、
「同じことをしていても、考えや思惑が違うこと」を指します。

では、出典となった「与朱元晦書」の一節を見てみましょう。

牀を同じうして、各夢を做さば、周公旦も学び得ること能わず。何ぞ必ずしも一々説してはなはだ明かなるに到らんや

とあり、現代文に訳すなら、

同じ寝床にいながら別々の夢を見るように、いにしえの聖人 周公旦でもお互いの本心を理解することはできない。一つひとつを丁寧に説き明かしても明確な理由に行き当たらない。

といった感じになります。

同じ志を持っていると思っていたら、実は別の思惑を持っていたということは良くあります。

かといって、相手の本心を知ることは現実問題できないわけで、根本的な方向性の違いがなければ、多少の考え方の違いを甘受して物事を進めていくことも必要なのかもしれません。

志が全く同じ人が揃うのを待っていては、物事が一歩も進まないということにもなりかねません。

 

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