回帰分析とは
回帰分析とは、相関関係や因果関係のある2つの変数のうち、片方の変数から将来的な値を予測するための使用される予測式を求めるために使われる手法です。
回帰分析を行うことで、2つの変数からその傾向や動向を分析することが出来ます。回帰分析は、特定の変数が他変数とどのような相関関係、因果関係にあるのかを推定する統計学の一つで、原因となる変数とその結果となる変数の間に、回帰式で表される関係がある場合、観測値から最小二乗法を用いて数値が求められます。そして、この回帰式を利用して、要因分析や将来予測などを行います。
単回帰分析と重回帰分析
回帰分析には「単回帰分析」と「重回帰分析」があります。次に、単回帰分析と重回帰分析の違いを見てみましょう。
まず、単回帰分析では1つの結果変数への影響を与える説明変数は1つだけです。一方、重回帰分析では1つの結果変数に影響を与えることのある説明変数は複数に存在します。この点が両者の大きな違いです。
なお、重回帰分析では、説明変数間の影響度の比較を実施することが可能です。これにより、どの説明変数が最も大きな影響を結果変数に与えているかを分析することが可能となります。
相関分析及び因子分析と関係性について
まず、相関分析とは、2つの変数間の変動パターンを示しています。相関分析では、一方の変数の値が増えることで他の変数の値がどれだけ変化するかを求めることが出来ません。それは、影響力の大きさを求めることが出来ないからです。その為、一方の変数が原因でどちらの変数が結果なのか、などの仮説がされてない場合なども用いられます。結果が特定できない場合にも同様で、相関分析が使用されます。
ですが、回帰分析を用いる場合には、片方の変数がこれだけ増えると、他の変数がどれだけ増えるかという大きさを表すことができ、他への影響力を検討することが可能となります。
次に、因子分析ですが、因子分析とは、観測された多くの数値の変数(これを観測変数と呼びます)をグループ化する統計手法です。因子分析において、観測変数がどのような値となり、どのようになるのかは、その背景にある因子によって決まります。
例を挙げると各教科の成績は、その受験者、受講者の能力や背景にある潜在的な能力、学力によって決定されると考えることが出来ます。このことから、因子分析を使用するよりも、その背景に存在している数値の大きさを見つけて提示した場合の方が、その能力を分かり易く解釈できるようになります。