失望指数とは?

マーケティング用語

失望指数とは?

失望指数とは

失望指数とは、サービス産業生産性協議会が行っている顧客満足度の調査の一環で行われている感情指標の1つです。感情指数は感動指数と失望指数に分けられ、例えば、ブランドや企業の商品、サービスを利用した場合、がっかりした、いらいらした、苦痛に感じたなど5項目をそれぞれ10段階で評価したものが失望指数です。

失望指数が生まれた背景としては、サービスなどの面では満足しているものの、また次も利用するかというときにそこまでではなかったり、人にはおすすめしなかったりするケースが多いため、理由を掘り下げるときに考案されたものです。

例えば、レストランに足を運んだ場合、料理がおいしい、雰囲気が最高だったというプラス面を重視しがちですが、その手前にある予約を取る時の店員の態度が好きじゃない、子供がうるさいなどマイナスの面も考えられます。実際に感動したこと、失望したことを1回のアクションで経験する人はとても多く、感動だけ、失望だけに比べて多くなっています。また、失望があったのとなかったのでは満足度や人に薦める意欲などに大きな影響を与えます。満足度は高いが次にはつながらないという場合には、感動、失望そのいずれかに問題があるということになります。

感動と失望を分析する時に重要なのはどの部分に対して失望したのか、それとも感動したのかを知ることです。失望指数では、項目は5つあるため、どの感情が一番強いかによって、改善のやり方、アプローチが変わります。

例えば、旅行に行った場合、思ったほどの観光地ではなかったとなれば、憤りが強くなるものか、それとも退屈なのかでずいぶん違います。スタッフ対応を巡り、退屈と感じる人はまずおらず、たいていは憤りが強くなるものです。こうした失望指数を細かく見ていくことにより、どの感情がとても強かったのかを知り、感動の部分からもアプローチしていくことが可能となります。

失望指数が少なければ少ないほど上位の扱いになりますが、実際に調査してみると通販会社が失望指標の少なさで上位を独占する傾向にあります。通販では、あらかじめ吟味し、自分のペースで購入するため、がっかりしたり、いらいらしたりすることは少ないと言えます。

一方、小売系はこうした指標で上位に来るのが難しいことが指摘されています。小売店では、しっかりとしたサービスが当たり前という感覚で利用するため、ちょっとしたミスすら失望につながりやすくなります。そういった場合、失望指数を分析していくことで、サービスの向上、質の改善が可能です。