川越して宿を取れ
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
「川越して宿を取れ(かわこしてやどをとれ) 」
という故事成語です。
「川越して宿を取れ」とは
「川越して宿を取れ」とは、
「難しいことは後回しにしないで、先に片付けておくべきである」という意味です。
江戸時代には、幕府の政策によって大きな川には橋が掛けられてなく、旅人は人足の助けを借りて川を渡りましたが、大雨が降って増水するとすぐに川止めとなったと言います。川を越す前に宿を取って雨に降られると何日も足止めを食うことにもなるため、行けるうちに川を渡っておくべきだという故事から「川越して宿を取れ」という言葉が生まれました。
今週は余裕があるからと、仕事を先送りしていたら、急ぎの仕事が急遽発生して大変なことになってしまった経験は誰にでもあると思います。かくいう私も昔は簡単なことから着手して、ギリギリまで面倒そうな仕事は残していたので、随分痛い思いをした経験があります。独立して以降は、自分処理能力が収益に直結してきますので、時間が掛かることから優先して行うように心がけていますが・・・。
面倒だったり難しい仕事は、ついつい先送りにしがちですが、もし、あなたが仕事の能率を高めたいと悩んでいるなら「川越して宿を取れ」にあるようにできる時に優先してやる習慣をつけておくと仕事の処理能力を高めることができるようになると思いますよ。