強迫性障害とは?

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強迫性障害とは?

強迫性障害とは

強迫性障害とは精神疾患の一種で別名、強迫神経症とも言われています。

自分では意味がないとわかっているのに手を洗うのをやめられない、外出する時に鍵をかけたか何回も確認をしてしまうなど、自分でやめたいと思ってもやめられず何度も確認行為を繰り返してしまう症状を指します。

また、同じ考えを何度も頭の中でめぐらせてしまう強迫観念も強迫性障害に含まれます。

強迫性障害は、おもに同じ考えを頭の中で繰り返し考えることをやめられない強迫観念と、同じ行為を行ってしまうことをやめられない強迫行為に分けられますが、2つの症状が同時に出現することもあります。

強迫性障害は精神疾患の中では不安障害に当てはまり、同じ行為や考えを繰り返さないと不安に陥ってしまうことから、本人の意志では止められない苦しさがつきまとうのが特徴です。

強迫性障害の症状がひどくなってくると、その行為や考えに1時間や2時間、3時間と費やしてしまうことになり、本人はもちろんのこと、一緒に暮らしている家族にも大きな影響を与えることになります。

近年はこの巻き込みが大きな問題になっており、身近にいる家族や同居人までもが同じような病状に苦しみ始めることも少なくありません。周囲の人間にとって強迫行為は理不尽の連続なので、一緒に暮らすのは非常にストレスがかかります。そのストレスのせいで鬱になる場合もあるので周囲への影響も考え、あまり巻き込み行為をしないようにすることが大切です。

一番身近な強迫性障害の例に潔癖症があります。

潔癖症は綺麗好きと混同されがちなのですが、一番大きな違いはその行為が自分の意志でやめられるかどうかです。また、綺麗好きは掃除が好きであったり、綺麗に保つのが好きな人が多いのですが、潔癖症の人はゴミ屋敷に住んでいることも稀ではありません。

潔癖症になると自分以外のものを汚く感じたり、目に見えない細菌を恐れるようになるので、一度汚いと思った場所に触れなくなってしまうのです。そのため自分では掃除することができなくなり、どんどん汚くゴミ屋敷のような状態になってしまいます。

強迫性障害の治療法はさまざまありますが、まずは精神科や心療内科を受診することから始めます。そして心理療法や薬物療法が専門家のもとで進められていきます。

心理療法では認知行動療法がおもに用いられます。強迫性障害の場合、治療をせずに放置をしていても自然に治ることはほぼなく、数年、または数十年かけて症状が重くなっていくことがほとんどです。