憲法審査会とは?

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憲法審査会とは?

憲法審査会とは

憲法審査会とは国会内に設置された、憲法についての話し合いを行う機関です。衆議院、参議院双方に設置されており、政党の代表者などが話し合うことになります。設置が始まったのは意外と遅く、2007年でした。

2000年に憲法調査会の設置が決まり、憲法改正をするにしてもしないにしても、その道筋、方法などは決めておかなければならないという報告をまとめました。当時は国民投票法なども整備されておらず、憲法改正の発議があったとしても対応できない状態でした。その後、国民投票法が成立し、憲法審査会が設置されることになりました。

衆議院の憲法審査会の場合、50人の委員が憲法審査会のメンバーとなります。各政党への割り振りは議席の比率によって決定し、会長や幹事はその中で決まります。会長代理だけは野党の代表者が務めることが慣習になっています。

憲法審査会では憲法改正に関する改正案の審議、発議などをすることになっており、憲法改正をしたい場合には、まず憲法審査会に改正内容を提出し、話し合いが行われ、委員の過半数が賛成し、その後本会議で3分の2以上の賛成を得て発議され、国民投票をするという流れになります。

憲法審査会は毎週のように行われているものではなく、場合によっては1年以上開催されないこともあります。これは、憲法改正につながる動きには乗りたくない護憲勢力はもとより、憲法改正に慎重な考えの議員が一定度いることで党を二分するようなことになるのは出来るだけ避けたいといった思惑などもあり、積極的な開催は行われず、節目節目で開催されてきました。

各党の思惑もあり、現状としては、憲法の改正案を国会の本会議などには提出せず、憲法審査会の中だけで議論するということで話がまとまっている状況です。

また、1つの党が取りまとめたものをそのまま丸呑みするのではなく、様々な修正などを経ていくことになっており、今の状況では、憲法改正には相当な時間がかかることが指摘されています。さらに、論議が進んでいく中で野党の反発を考慮せねばならず、憲法改正や憲法改正の発議はおろか、憲法改正案を取りまとめるのもかなり大変です。

基本的に憲法審査会は公開で行われるため、どのような議論が憲法審査会でなされているのか、国民はチェックをし、憲法改正が必要なのかどうなのか、国民の中でも知識を深めていく必要があるでしょう。