景気総合指数(CI)とは?

経営に役立つ用語

景気総合指数(CI)とは?

景気総合指数(CI)とは

景気総合指数(CI)とは、景気全体の傾向、将来の動向などを推測するときに使うものです。CIでは主に景気変動の大きさなどを見ることができ、基準となる年を100に設定し、それよりも大きいのか、少ないのかで判断することが可能です。

景気総合指数(CI)は29項目の指標によって算出することになり、3つの系列に分かれています。1つが先行系列、もう1つが一致系列、最後が遅行系列です。景気の動きに先行して出てくる数字、後からついてくる数字、指標が29項目あり、それを3つの系列に分類して最終的な指数を決めていきます。

先行系列には11種類の指標があり、新規の求人数や機械受注、新規住宅の床面積、東証株価指数などがあります。数か月先の景気を表す指標として使われており、この数字が悪いと少しした後で景気に陰りが出てくることを意味します。

一致系列は9種類あり、大口電気使用量、小売業、卸売業の販売額、営業利益、有効求人倍率などが該当します。今の景気の現状を指し示したものであり、この数字で今景気がどうなっているのかを知ることができます。

遅れて反応を示すのが遅行系列となっており、完全失業率や法人税収入などが当てはまります。

以前はDIと呼ばれる、景気変動の方向性を示す数値も出されていましたが、ここ最近はCIを中心に発表されるようになっています。

景気総合指数(CI)は毎月の上旬に速報値が出され、下旬に改定値が出されます。大きく数値がガラッと変わることはありませんが、小数点程度ではあるものの前後することはザラです。景気総合指数(CI)は、内閣府経済社会総合研究所が毎月算定し発表し、場合によっては一致指数の基調判断をすることがあります。

どこに景気の山があり、谷があったかというのが数値を見て判断できるため、変化の兆しがある、足踏みしているなどの表現をすることになります。

景気総合指数(CI)により、景気変動の勢い、規模が明らかとなり、どの分野でそれが顕著なのかを知ることができます。ただ、基準となる年は数年おきに変化したり、指標となるものも数年おきに変化するため、長い目で見てどうなのかということが分からず、あくまでここ数年の景気についてしか知ることができません。

そうしたことから、基準となる年がいつなのか、そして、その年の指標自体がどうだったのかなどを調べておき、ある程度の景気の位置を知ってからこうした指数をみて、本当の景気はどうなっているのかを判断していくことが求められます。