炭疽菌のミサイルから身を守る方法
北朝鮮を巡る情勢が緊迫してきています。
国会でも安倍首相が北朝鮮の弾頭ミサイルに化学兵器などが搭載される可能性について言及していました。
そこで、今回は、北朝鮮から弾道ミサイルが発射され、その弾頭に生物兵器である炭疽菌(たんそきん)が搭載されていたらどう行動するか、について見てみることにしましょう。
前段として、まず、炭疽菌の特性について見てみます。
炭疽菌の特性
炭疽菌は、大量生産しやすく、長期保存ができ、温度変化や爆発にも耐えられるため、生物兵器としては理想的な物質です。潜伏期間は数日で、発症から2〜3日後に呼吸困難、発汗、血圧低下、痙撃、昏睡などの症状が現れます。治療をしなければ、ほぼ100%が死亡する。
炭疽菌を使ったテロと言えば、アメリカのマスコミや上院議員に炭疽菌が封入された封筒が送りつけられ、5名が死亡、17名が負傷した事件が有名です。
炭疽病を発症した人の治療としては、アミノグリコシド、マイクロライド、キノロン、テトラサイクリン系、クロラムフェニコールといった抗生物質を使った治療が有効です。
炭疽病にはワクチンがあり予防することができますが、日本においては炭疽菌のワクチンは認可されていないため、発症してからできるだけ早く抗生物質を使った治療を行うことが生死を分けることになります。
北朝鮮のミサイルに炭疽菌が搭載されていた時の対処法
炭疽菌は感染経路が多い生物兵器ですので、ミサイル着弾地点に近いエリアでは外にいないことが重要です。北朝鮮からミサイルが発射されて日本に着弾する情報を受け取ったら、速やかにできるだけ頑丈な建物または地下鉄などの地下施設へ退避しましょう。
北朝鮮のミサイルに炭疽菌が搭載されていて、近距離に着弾した場合は、屋内から外に出ず、例えば自宅の場合であれば、換気扇を止めて、窓や玄関に目張りをするなどして、外気ができるだけ入らないようにしましょう。
そして、外出は避け、テレビやインターネットを通じて情報収集を行い、政府・自治体の指示に従うようにしましょう。
また、数日の潜伏期間を経て発症した場合は、できるだけ早期に医師に見せ、症状が進まないうちに抗生物質を投与してもらうことが救命率を上げるポイントになります。
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