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蝸牛角上の争い(かぎゅうかくじょうのあらそい)
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
蝸牛角上の争い(かぎゅうかくじょうのあらそい)
という中国の古書「荘子」の中で出てくる寓話が出典の故事成語です。
「蝸牛角上の争い(かぎゅうかくじょうのあらそい)」とは
「蝸牛角上の争い(かぎゅうかくじょうのあらそい)」とは、
「ささいなことや、つまらない争い」という意味で使われます。
「蝸牛(かぎゅう)」とは「かたつむり」のことですが、かたつむりの左側の角にいる触氏と右側の角にいる蛮氏が角の上で領土を争い、数万の死者を出した上で矛を収めたという寓話が元で「蝸牛角上の争い」という言葉が生まれました。そして、魏が斉を攻めようとした時にこの寓話を聞いた魏王は「蝸牛角上の争い」の真意を悟って、戦いを取り止めたと言います。
人は目の前で起こっている事象にどうしてもとらわれがちですが、一歩二歩下がって冷静に考えることで、実際は非常に些末なことが多かったりします。物の本質をしっかりと掴み、枝葉末節ばかりにとらわれないようにしたいものです。