「西田敏行さん 覚醒剤使用」と中傷した罪で書類送検
フェイクニュースが話題になっている昨今ですが、俳優の西田敏行さんが覚醒剤を使用していたかのようなまとめ記事を、インターネット上に公開していた40代の女性と、その記事を転載して拡散した40代・60代の男性が偽計業務妨害の罪で書類送検されました。
芸能人の大麻使用や覚せい剤使用の事件が後を絶たない中、このような記事を目にすれば、芸能界の裏事情に通じている人が匿名で書いているのかと信じてしまう人もいたでしょう。実際、私自身もインターネット掲示板などで、西田敏行さんが覚醒剤を使用しているかのような取り上げられ方をしていて気になっていました。
今回、西田敏行さんを誹謗中傷したとして書類送検された女性は「人の興味を引くような記事を掲載することでブログの閲覧数を伸ばし、広告収入を増やしたかった」と話しているようですが、あまりに自分勝手ではないでしょうか。
最近は大手メディアを含めて、意図的にある部分だけを切り取った情報を流したり、不都合な情報は流さなかったりすることが目立ってきているように感じます。
報道する側は「報道の自由」や「表現の自由」に守られているように思っているかもしれませんが、「報道の自由」や「表現の自由」は、「事実を伝える」という前提で担保されているものです。
その意味では、意図的・恣意的な「報道」は強く非難されるべきものだと思います。
今回の西田敏行さんの覚醒剤使用についての偽ニュースは、ご本人としては避けることができず一方的に行われたものであり、3人の罪が確定したとしても、一度流れたネガティブな情報はなかなか塗り替えられるものではありません。西田さんご本人も西田さんの関係者も口惜しいと思います。
我々も誹謗中傷の発信者にならないのは当たり前として、フェイクニュースが氾濫する世の中で、事実関係のわからないニュースは自ら調べたり、無視するなどして、自らがフェイクニュースの拡散に加担しないようにしなければなりません。