起業からの年数と倒産率を考える

起業

起業からの年数と倒産率を考えるまず、起業からの年数と倒産率の関係ですが、起業して1年以内に35%、3年以内に70%、10年以内に93%の企業が倒産すると言われています。

世の中に起業したい人は数多くいても実際に起業に至る人は非常に少ないのですが、それなりに準備を進めて起業にこぎつけたにもかかわらず、1/3以上の会社が1年持たず倒産してしまうという厳しい現実があるわけです。

これだけ倒産率が高くなるには様々な要因があると思いますが、起業家支援を行なっている中で多くの起業家を見ていると、1年も経たずして倒産してしまう理由として多いのは、

  • 必要な資金や売り上げの予想が甘い
  • 無駄な広告に資金を使ってしまう
  • 起業したての経営者を狙ったビジネスに捕まってしまう

あたりのように思います。

事業予想が甘いのは経営者本人の問題ですが、世の中に、起業したての人を狙った“悪徳起業ビジネス”がはびこっているのは、大きな問題だと思います。例えば、広告費絡みであれば、売り上げに繋がらない無駄な広告だったり、人材の集まらない人材募集広告だったり、相場よりもかなり高いホームページ作成費だったりといった類のものです。

起業してすぐの経営者は、ある程度まとまった資金を持っているにもかかわらず、どうしても経営経験が浅いため、こういった“悪徳起業ビジネス”に捕まりやすいので注意が必要です。

起業後、数年経つと、経営自体は一応安定してきますが、まだまだ倒産率は高く経営危機は潜んでいます。確かに会社業績は安定してきますが、磐石ではありません。ちょっとしたきっかけで経営危機に直面してしまいます。

例えば、

  • いろいろなサービスに脈絡もなく手を出す
  • 古参の役員・社員と喧嘩別れし、業績が急降下する
  • 身の丈に合わない大きな仕事に手を出す
  • 経営者が経営せず遊ぶ

あたりを比較的よく目にします。起業後、会うたびに事業内容がコロコロと変わっていたり、本業と全く関係のない新規事業に手を出す経営者をたまに見かけますが、良い結果になっていることはほとんどありません。起業後5年以上継続している会社は、ニッチであっても、本業を崩さず、ノウハウを蓄積していっているところが多くなっています。

起業するリスクもありますが、一方で経営者としての喜びもまたあります。現状、まだまだ起業するリスクは高いですが、“悪徳起業ビジネス”に引っ掛からず、失敗例を反面教師にして、成功する起業家が増えてくれることを祈っています。

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