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遠交近攻(えんこうきんこう)〜 兵法三十六計
兵法三十六計とは、中国の三国時代以降に生まれた兵法書で、宋の名将 檀道済がまとめたと言われています。
そして「兵法三十六計」に書かれた故事や教訓は、単なる兵法ではなく処世術としても活用され、広く知られるようになっています。そういった意味では「兵法三十六計」を知ることで、現代の人たちにとっても人生の参考になるのではないでしょうか。
今回選んだのは、兵法三十六計の第二十三計
「遠交近攻(えんこうきんこう)」
です。
「遠交近攻(えんこうきんこう)」とは
「遠交近攻(えんこうきんこう)」とは、
「遠くの国と同盟を組み、近くの国を攻める」計略のことです。
「遠交近攻」の話
「遠交近攻」は、中国の戦国時代に范雎(はんしょ)が秦の昭襄王に進言した採用された策略です。それまで国境を接する近くの国と同盟を組み、遠くの国を攻めるのが常道でしたが、范雎は、秦とは国境を接していない趙・楚・斉と同盟し、国境を接する魏と韓を攻めるべきと説きました。
范雎の策を採用した秦は「遠交近攻」により強大になっていき、韓をまず滅ぼし、次いで趙、魏、楚、燕と攻略し、最後は斉を倒して全国統一を成し遂げることになるのです。
「遠交近攻」を現代のビジネスで考えるなら、他のエリアやマーケットなど直接競合しない企業同士が手を組み、主戦場となるマーケットでの戦いに注力するなど、比較的よく使われる戦略になります。
企業体力に劣る中小企業経営においては、無駄な戦いをできるだけ避けるのが鉄則です。その意味では「遠交近攻」をうまく活用していくべきと言えるでしょう。