隗より始めよ(かいよりはじめよ)

故事成語 故事成語・ことわざ

隗より始めよ(かいよりはじめよ)

隗より始めよ(かいよりはじめよ)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

隗より始めよ(かいよりはじめよ)

という中国の古書「戦国策」が出典の故事成語です。

「隗より始めよ(かいよりはじめよ)」とは

「隗より始めよ(かいよりはじめよ)」とは、
大事をなそうとするなら、まず手近なところから始めるべき」あるいは「何事も言い出した人から実行すべき」という意味で使われます。

「戦国策」に出てくる原文(書き下ろし文)を見てみると、

今、王、誠に士を致さんと欲すれば、先ず隗より始めよ。況んや隗より賢なる者、豈に千里を遠しとせんや。

となりますが、現代文に訳すなら、

王(燕の昭王)が賢者を招きたいとお考えなら、まずは私(郭隗)のようなつまらない者を登用すべきです。そうすれば、私よりも賢い者たちが遠方から集まって来るでしょう。

といった感じになります。実際に、昭王は郭隗に師事し、その後、賢者たちが燕に集まってきたそうです。

大きなプロジェクトに着手するとき、アウトラインを考えることも大切ですが、そこに時間を多く割くよりも、まず手近なところから着手してみた方が上手くいく場合があります。

物事は具体的に進み始めると次第に周囲の人たちに対して求心力を生んでいきます。最初からきれいな絵柄を描こうとせず、まずはできるところから手始めにやってみることが大切なのではないでしょうか?

 

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