隠姓埋名(いんせいまいめい)
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
「隠姓埋名」
ということわざです。
「隠姓埋名」とは
「隠姓埋名」とは、
「姓名を隠し、偽名を使って世渡りすること」を指します。
仕事の関係上、いろいろな経営者の方と会いますが、結構な比率で「隠姓埋名」の経営者がいて驚かされます。
もちろん「偽名」を使うのには色々な理由があり、女性の方を中心に見られる「プライバシーを守りたい」場合もあるでしょうし、過去の事件等で「本名では都合が悪い」場合もあります。
あるいは、芸能人の芸名や風俗産業の源氏名のような感覚で「偽名」を使っているのかもしれませんが、基本的に企業の経営者は“かりそめ”の世界に生きる人ではありません。
取引先やお客様に対して責任を負うべき経営者が「隠姓埋名」の状態では、企業経営のスタートラインから周りの人を偽っているように私には思えてなりません。
企業経営は、人に対し偽るところからは正しい方向へ進みません。様々な理由があるにせよ、経営者が本名を名乗ることは最低限の義務ではないでしょうか。