当社に SEO対策でご相談いただく時に、よくあるのが “(自社サイトの)検索順位を間違って認識している” ケースです。
例えば、主要キーワードで検索すると、自分達としては 20位以内に自社サイトが表示されていると認識していても、実際の検索順位は 100位にも入っていなかった、なんてことが結構あります。
意外に思われるかもしれませんが、実は Google や ヤフーなどで検索した時の検索順位は見る人によって違います。正確に言うならパソコンなどのネット端末毎の使用環境によって検索順位は変わってくるのです。
では、なぜ一定であるはずの検索順位が、人によって、あるいは端末によって変わってしまうのでしょうか?
その理由は「ブラウザの仕組み」にあります。
皆さんは、ホームページやブログを閲覧する時、インターネットエクスプローラ(IE)や Windows10 から附属となった Microsoft Edge(Edge)、クローム(Chrome)などのアプリ(ソフト)を立ち上げると思います。このインターネットエクスプローラ(IE)や Microsoft Edge(Edge)、クローム(Chrome)が「ブラウザ」です。
ブラウザでは、過去閲覧したことのあるホームページのデータを「キャッシュ」と言われる方法で PCなどの端末の中に保存しています。ホームページにアクセスすると、インターネット回線からデータをダウンロードせず、端末内にある「キャッシュ」を可能な限り読み込むことでホームページの表示スピードを上げるわけです。
ブラウザは種類によってそれぞれ特徴がありますが、例えば、最近主流派になりつつあるクローム(Chrome)の場合、この「キャッシュ」を読み込む比率が高く なっています。「キャッシュ」を読み込む比率が高ければ速くサイトを表示できるメリットがありますが、最新のサイトの内容を表示できないというデメリットもあります。クローム(Chrome)は、検索エンジンの大手 Google社が作っているブラウザですが、Googleはできるだけ速くサイトを表示したいという考えを優先しているのでしょう。
話を「キャッシュ」に戻しますが、実は、この「キャッシュ」が検索順位を見る時に “悪さ” をしてしまいます。
サイトのデータをキャッシュ内に持ってしまうことで、「よく見るサイトの検索順位が上位表示されてしまう」ということが起こってしまうのです。自社サイトは当然「良く見るサイト」なので、本当の検索順位はかなり低いのに、「見た目」の検索順位が上位表示される訳です。
では、どうすれば「正確な検索順位」を知ることができるのでしょうか?
1. インターネットエクスプローラ(IE)や Edge を使う
クローム(Chrome)に比べて、インターネットエクスプローラ(IE)や Edge といったブラウザは、サイト表示の際、キャッシュを読み込む比率が少ないようで、「正確な検索順位」に近い順位を表示してくれます。
2. クローム(Chrome)の「設定」の「履歴」から「閲覧履歴データの消去」を行う
誤った検索順位が表示されてしまうのはブラウザに残っている「キャッシュ」が原因ですから、その「キャッシュ」を消せば、正しい検索順位が表示される訳です。検索順位を測定する前に「閲覧履歴データの消去」を行うことでほぼ正確な検索順位が測定できます。
正しい戦略は正しい情報から生まれます。
「最近、検索順位が上がってきた!」と喜んでいると、実はほとんど変化していなかった、ということにならないよう、正しい検索順位を把握するようにしましょう。