プロ棋士が将棋ソフトでカンニング!?
将棋界のプロ棋士、三浦弘行九段が対局中に将棋ソフトを使って“カンニング”していたのでは、という疑惑が持ち上がっています。
三浦弘行九段といえば、最高段位である「九段」が示す通り、あの羽生善治九段を破ったことがあるほどの実力を持った天才プロ棋士です。三浦弘行九段は将棋の七大タイトルのうちの一つである竜王戦で、渡辺明竜王への挑戦者として決まっていたということもあって、「将棋ソフトを使ったカンニング疑惑」には、将棋界に止まらず、驚きの声が上がっています。
三浦弘行九段は対局の際、頻繁に席を外していたことから「将棋ソフトを使ったカンニング疑惑」につながったようですが、真偽のほどは別にして、ここ数年で急激に進歩しつつある人工知能(AI)について考えてみます。
将棋・囲碁・チェスといえば、頭脳のスポーツと言われます。将棋ソフト・囲碁ソフト・チェスソフトが世の中に出てきて久しいですが、従来は、プロに勝つことは難しいと言われていた将棋や囲碁でも、エキジビションとしての対局ですが、プロ棋士に勝つ将棋ソフト・囲碁ソフトも出てくるようになりました。
現時点では、将棋や囲碁において、ソフトの実力はトップ棋士レベルには少し足りないくらいかと思いますが、あと数年も経てば、実力的にプロ棋士を凌駕する日が来るでしょう。
プロ棋士だけでなく、過去の経験・知識やある特定のルールを元に判断するような仕事、例えば士業系の仕事などは、将来的に人工知能に職を取られるというセンセーショナルな内容のレポートも目にするようになりましたが、これからの人の働き方を考える時期に差し掛かってきているのかもしれません。
おそらく、今現在、人が行っている仕事とは、過去の経験や知識やルールを元に行っている業務がほとんどでしょう。単純に、人工知能(AI)を開発する人と、人工知能(AI)に置き換えられる人に分けられるわけではありませんが、“正しい判断”は、人工知能に劣ってしまうかもしれません。
その中で、“正しい判断”をどう活用するか、“正しい判断”を知った上で自分がどう行動していくのか、といったことが求められていくような気がします。
私自身経営者ですが、経営者が一番人工知能に置き換えられる仕事なのかもしれません。人工知能に置き換えられないように注意したいものです。